見出し画像

4月1週:今週の映画ニュース|mofi 201号

ハリウッドの「中の人」全員が読む、毎週1500本の主要業界紙の記事の中から、知っておきたい必須のニュースを厳選してお届け。


【興収:4月第1週】スター俳優夫婦の監督・主演タッグ作ホラー、首位で$50Mの快挙

“A Quiet Place”は俳優のジョン・クラジンスキーが監督し、その妻で女優のエミリー・ブラントが主演したホラー映画。巨匠スティーブン・キングまでもが絶賛していると話題の同作は3,500館で$50.3Mを稼ぎ出す快進撃。2位は2週目の『レディ・プレイヤー1』で、3位は新作”Blockers”。(O)


【組合】全米脚本家組合、エージェント団体との同意書改訂交渉の開始を通達

エージェンシーのエージェントたちが、同社内でマネージしているタレントで企画の体裁を整える行為を「パッケージング」と言う。エージェントがプロデューサーとして立ち回って、このパッケージングを行うことは禁じられているのだが...現代のエージェンシーは多かれ少なかれ手を染めている。脚本家組合はこの点に問題があるとして、線引を改めてし直す意向を発表した、というわけ。(O)


【ビジネス】ネットフリックス、サンセット通りをおさえるビルボード会社の買収を交渉中

報道によると、ロサンゼルスはサンセット通りで存在感を持つ大型ビルボードの管理会社を、ネットフリックスが買収する算段を立てているとのこと。その額$300M。成立すれば、HBOやSHOWTIMEなどは別の宣伝場所を探さなければならないだろう。(O)


【ビジネス】中国の興行収入総額がアメリカを抜き世界一に 18年第1四半期統計

今年度初頭の中国国内の興行収入は$3.17B。対するアメリカは$2.85Bと大差がついた。中国興行の内訳のうち、大体$2Bは中国の国産映画が数字を稼いでおり、アメリカ映画は$1Bほど。存在感がないわけではないが、海外興収が成長のカギを握るハリウッドにとっては少なすぎる。ただ、中国の人口はアメリカと比べ、ほぼ4倍なので当然と言えば当然。年末で失敗した『スター・ウォーズ 最後のジェダイ』に見られるように、アメリカ映画は中国での公開日の調整にも気を配る必要があるようだ。(O)


【ビジネス】ワインスタイン・カンパニー 事業再生手続きの入札日延期

公開入札は予定よりも2日遅い5月4日に実施されることに。現状、ストーキングホースであるランターン・キャピタルは同社を$310Mで買い取る取り決めを、違約金$14Mの値札付きで交わしている。公開入札日での参戦に興味を示しているのは23社ほどいると言われているが、果たして最高値を提示するのは誰か。(O)


【ビジネス】米ランドマーク・シアターズ身売りか 投資家および投資銀行に動き

先日、同劇場チェーンは定額制劇場観賞サービス「MoviePass」への参画を発表したばかり。新装開店するロケーションも目立っていたが、実は苦境に立たされていたようだ。(O)


【アニメ】『火垂るの墓』『おもひでぽろぽろ』高畑勲監督死去 享年82歳

昨年から体調を崩し入退院を繰り返していたと報じられている。海外各紙でも大々的に報道。合掌。(O)

著者小原康平 / 初出:2018/04/09  第201号
有料メールマガジン「Ministry of Film - ゼロからのスタジオシステム」

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?