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ドラゴン、天使よりも高く | 今週の映画ニュース

「今週」といっても、時間差での更新になったので「おさらい」の感覚で。(掲載:第239号 2019/03/04)

【興収:3月第1週】『ヒックとドラゴン3』が全世界$375Mで飛翔 マデア最終作は2位で$27M

『ヒック』は2週目にして国内$30Mの好成績。累計$97Mにくわえ、中国を含む諸外国で好調を記録している。2位はタイラー・ペリー主演・監督フランチャイズにしてシリーズ最終作、11本目の『マデア』タイトル。そのほかの初登場作品に比べればすこぶる良い出来の作品だ。オスカー受賞作品の『グリーンブック』および『スパイダーマン:スパイダーバース』も拡大興行を実現。数字を伸ばしている。まだまだアカデミー賞効果は有効だ。(O)


【賞レース】『クラッシュ』に次ぐトンデモ受賞? 『グリーンブック』のオスカー受賞に不満噴出

批評家の期待は、アルフォンソ・キュアロン監督作『ROMA/ローマ』に集中していたという話だが...。今年のオスカー最優秀作品賞受賞作に輝いた『グリーンブック』のセレクションは間違っている、と声高に訴える観客が続出している。権威あるアカデミー賞をストリーミング勢のネットフリックスに受賞させるわけにはいかない、とする働きかけもあったという話。それでも、『ローマ』は3部門も受賞したのだから、時代も進歩していることは確かだ。(O)


【ビジネス】『映画館は劇場で流すもの』スピルバーグ氏、アカデミーで登壇演説

映画館での映画鑑賞体験に並々ならぬこだわりを表明しているスティーブン・スピルバーグが、アカデミーに向けて演説を打つそうだ。同氏はかねてから、配信勢との協力関係で成立した映画は劇場で流される映画と同列に見られるべきではないと訴えていた。これにして、ネットフリックスが間接的に反論したツイートは、こちら:


【人種】J・スモレット問題の関与者 アフリカ系2名が正式に謝罪を表明

『エンパイア 成功の代償』での降板の噂を打ち消そうと、自らを差別起因の暴力事件に巻き込まれたと偽った俳優、ジェシー・スメロット。彼が「暴力」の加害者として雇った黒人兄弟が、今回の事件について正式に謝罪した。スモレットは彼ら二人を金で雇ったと言われているが、二人は「ヘイト・クライムを助長するような行為をしたことを深く反省している」そう。覆水盆になんとやらだが...。(O)


【日本IP】2019年は「『ポケモン』の年」 関係者が沸く

『名探偵ピカチュー』の公開も控える上、『ポケモンGO』のアップデートも好調なポケモンカンパニー。20周年を越えて勢いを保つブランド力が話題。(O)


【日本IP】『オール・ユー・ニード・イズ・キル』続編製作に現実味 ワーナー

トム・クルーズ主演・製作で桜坂洋原作のSF作品『オール・ユー・ニード・イズ・キル』が、実際に続編製作へ動き出しているようだ。クルーズが「続編用の素晴らしいアイデアを考えついた」と話していたという噂は確かに存在していたが、全世界$370.5Mとい数字で収まった映画に再びチャンスが与えられるとは、喜ばしいが珍しい話。(O)

編纂小原康平 / 初出:2019/03/04 第239号
有料メールマガジン「Ministry of Film - ゼロからのスタジオシステム」より


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