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中東ヨルダン、ラマダン(断食をする月)始まりました。

ラマダンとは何か?

3月12日(火)、ヨルダンでもラマダン(断食をする月)が始まった。
ラマダンとは1ヶ月続く断食をする期間のことだ。

1ヶ月断食をして何も食べない、
というわけではない。
ラマダン月の間、日の出〜日没までの間、
つまり日中は飲食を一切しない。

日中に我慢するのは飲食だけではない。
タバコも絶つ。
喧嘩もしてはいけない。
敬虔なムスリムは音楽も聴かない。
唾を飲まない人もいるらしい。

ラマダン期間は町中にフレッシュジュース屋さんが出てくる。
ラマダンの代表おやつ、カターエフ。

ヨルダンだと18時45分くらいが日の入りだ。
それくらいの時間になると、アザーン(お祈りの時間のお知らせの放送)が流れる。
「アッラーーーーーフ アクバル(神は偉大なり)」というので始まる呼びかけだ。
それでもって飲食・タバコの解禁となる。

ヘビースモーカーの職場のメンズ達は
タバコを断つのが一番の苦行だそうで、
「時間が近づいたらタバコを手に持っといて、
「アッラー…」って聞こえた瞬間にもう吸うんやで〜」
とめっちゃ楽しそうに話していた。

ラマダン期間中の日没頃の通り。お店はほぼ閉まっている。人も全然外にいない。

ラマダン期間中の職場の様子は?

みんなラマダン前はかなり浮き足立っていた。
断食ををとても楽しみにしている感じだ。
「は〜、もうすぐラマダンか〜。」と、
テスト前のようなトーンでは誰も話さない。
どうやら、日中飲食・喫煙が出来ないことを
誰もネガティブには捉えていないようだった。

私は障害がある人が利用する施設で働いている。
幼稚園部門、学校部門、職業訓練部門と分かれている。
ラマダン中は朝は遅く始まり、終業時間は早くなる。

職業訓練部門で作っているラマダンの飾り。

小さな子供はその家庭の方針にもよるが、
小学校の間くらいのまでは短い時間に設定して断食をして練習するそうだ。
また、生理中や妊娠中の女性、病気の人も断食はしない。
その分他の期間に分けて断食をしたり、
断食しない代わりに貧しい人に食事やお金を与えるらしい。

職場では会う人会う人、
「インティ サーイメ?(あなた断食中?)」
と私に聞いてくる。
私も断食するつもりやで!とか、
私も今断食中やで!と答えると、
みんなとても嬉しそうにする。
でも「あなたは食べていいからね」と
みんな声をかけてくれる。
誰も「いいな〜あなたは水飲めてさ。」
とかは言わない。

悪いことをしたら神が見ている。
だから「悪いことをしない」ということを選べる人達だ。

つづく

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