京都に図書館を作りたい
015
今日はほとんど仕事ができなかったので、夢のような話を展開させていただく。あらかじめご了解いただきたい。
さて、このところTwitterを賑わせた柏莫高窟ことブックオフ柏16号店をはじめ、研究者の死去に伴うと思われるまとまった古書の出物が多い。
それだけではなく、東工大が大量の平凡社東洋文庫を除籍したのが記憶に新しいが、大学図書館からも価値ある書籍の除籍が続いている。
古書市場で珍しい出物があったので確保したら、大学図書館の除籍本だった……ということが最近とみに増えた。
これらは可能な限り確保はしているものの、そのまま死蔵しておくのはいかにももったいない。
かといって、また古書市場に流すと、購入した特定の人しか閲覧できず、またその方が亡くなった際に捨てられてしまう可能性だってある。
どのような状態に置くのが望ましいのか、買いながら悩むところであった。
また昨年末、TPPの批准によって、著作権の保護期間が死後50年から70年に延長された。
現状でも価値があり需要もあるのに著作権継承者不明で復刊できない書物は多い。これは出版業界の「契約をきちんと結ばない」体質にも起因するが、遺族が「そんな条件では出せない」と言うこともあると仄聞する。
そもあれ、著作権保護期間の延長によって、今後ますます孤児著作物は増えていくことが確定的だ。
これはあまり望ましい状況とは言えないだろう。
いわゆる「人文知の衰退」については、いろいろと思うところがあるが、これはもう明確に特定の出版社の責任ではない。
また、人文知の衰退を嘆くのであれば一揆と自力救済しかなかろう。
そんなわけで、いま志学社では図書館のようなものを作りたいと考えている。
図書館を作る場所は学生の町・京都を想定している。
こぢんまりした私設の図書館でいい。バーカウンターとか、カフェスペースがあったりしてもいい。
歴史学を中心にした人文系の書籍、これから志学社が出していく書籍を並べて、ちょっとした入館料(あるいは年間パスポート)で、誰でも利用できるものになるといい。
禁帯出だけどその場で自由に写メが撮れるとか、たまにトークイベントをやったりとか、カフェスペースでタバコを吸ったりカップ麺を食べたりできるのもよさそうだ。
いくらくらいのお金が必要なのか、全然試算すらしていないけれども、実現したら結構楽しいんじゃないだろうか。
そう思うのは僕だけだろうか?
(これより下に文章はありません)
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