#HSP
【ep.1】言えないのは、優しさか弱さか
世界が怖かった。
ただ "ここにいる" というだけで責められているような気がして。
だから誰かにとって役に立つ存在になれるように
誰も傷つけず害にならない存在であれるように必死だった。
少しでも "ここにいていいんだ" と安心したかったから。
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幼稚園生の頃、風邪を引いてお風呂に入れなかった次の日。父が気合いを入れて髪を洗ってくれた。
「どうだ?気持ちいいだろう?」と嬉しそうに聞く父に
【ep.2】届けたかったノクターン
私は普段、あまり後悔することがない。
…というより、しないようにしている。
それはきっと、後悔してもどうしようもないことがあると、痛いくらい知っているからなのかもしれない。
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私には、感じられる情報量が人より多い(のかも)。
表情の変化、声のトーン、助詞一つの使い方でさえも、その人の本音が見える気がして。
今より敏感だった子どもの頃は、自分が伝えるときもそういった "ノンバーバル" な伝