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【旅ログNY10】 9.11 Memorial Museumを訪れて

2018/10/7 NY10日目

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◉9.11Museum
その場所には独特の緊張感があった。アメリカ同時多発テロはわたしが最初に記憶している大きな事件。小学生の時に学校から帰ると、テレビから流れているその映像に衝撃を受けたのを覚えている。エントランスを入って、その大きな空間に佇むだけで、なぜか鳥肌がたって寒気がした。オーディオガイドアプリもあったのでじっくりと噛み締めながらみてまわることができた。学生グループの見学もあるようだ。もう17年前だから2000年代生まれは記憶にかすりもしていないんだなと思う。様々な実物が展示されており、事実が誇張されずただ淡々と語られた。でも、感情を揺さぶるのにはそれで十分だった。生還の階段、ぐしゃぐしゃの消防車…中でも歴史展示の衝撃が大きかった。3年くらい前に広島の原爆博物館にもいったけれど、多くの鮮明な映像や肉声が残っている生々しさ、というのは現代ならではだと思う。映像にはやはり記録という使命があると再認識した。急につい昨日、すぐそばで起こったことのように、身近に感じる。追突現場の映像、飛行機の中からの残された留守電、遺族や消防隊の話、ビルから飛び降りる人々の写真、、、、。
人はどうして殺しあうんだろうか。(きっと別の視点から見ればまた別の物語が存在するんだろう)それと同時に他人を殺す人もいれば、自分の命を投げうって他人を助ける人もいる。あの事件は人間の負の側面だと思っていたけれど、この展示で人間の醜さと尊さ、両方の側面を見た。消防士の人が負傷者を担ぎ出す写真を見て、人間にはこんなにも尊い側面もあるんだ、とふと思った時、何か救われた気がして、涙が流れていた。展示を見ながら気づけば何度か泣いていたが、9.11で父親を亡くした子供が誰かを助けたいと決意したというインタビューや、飛行機の中から最後の留守電で伴侶を思いやる言葉など、人間の善に触れた時にどうしようもなく心を揺さぶられるのだった。破壊しあうどうしようもなく愚かな生き物だけれど、また立ち上がり再建する、本当に不思議な生き物だ。昨日までとは明らかに違った意味で、人間というものを考えさせられた。心にガツンと衝撃があった。解説ではこう締めくくられていた「 私たちはあの日、言葉や文化が違う人々が生きる世界で、悲惨な事件を防ぎきれないことを知った。でも、どう対処するかは決められる。あの事件で学んだことは何か。それは、私たちは立ち向かえることを知ったことだ。」きっとまたこの世界にいる限り、争いや悲惨な事件は起こるだろう。その時、私には何ができるだろうか。もしもその場に居合わせた時、どう振る舞えるだろうか。自分の最後は、人としてあるべきようにあれるんだろうか。9月のあの日にみた空の色を集めたアート作品を前にして、考えていた。3時間じっくり見学した。本当に行ってよかったと思う。

◉MoMA PS1
MoMAの現代アートを取り扱う別館。かつての学校を改築した施設に行く。英語が容赦ないスピードで、受付の人の言ってることがわからない….!グーグル翻訳のある世界に生まれてよかった…..グーグル翻訳に打ってくれたのでやっと理解できた。ありがたい。今企画展入れ替え時期で作品展示をやってないらしい…!(涙)唯一やっていたこの建物についてのツアーに参加。ガイドのお姉さんもピアスいっぱいあいててファンキー!他のお客さんもティーンから20代くらいまでだった。廊下の床の穴にビデオが仕込まれていたり、壁にネズミのあなが書かれていたり、様々なアーティストの遊び心ある作品が建物内に散りばめられていた。美術館というよりもかなりカジュアルな雰囲気でいいなと感じた。

◉1970sヴィンテージに一目惚れ!
まずはデパートのオフプライズショップに行ってみたが、ドルガバやエミリオプッチの服が並んでるのにファストファッションのようにぎゅうぎゅうでかわいそうな扱われ方をしている...わたしが服だったら怒るわ!笑 昨日の展示されてたコレクションたちは幸せ者だなあ。そして続いてはブルックリンのウィリアムズバーグで古着屋巡り。わかったことは自分は雑多に集められた服より、美しく丁寧に扱われてディスプレイされた衣装にときめくんだなということ笑 ヨーロピアンが好きなので、いまいちピンとこず・・・・諦め掛けていたが最後のお店で1970年代USAのすっごいパンツドレスを発見!一目惚れして即決。ちなみにオーナーはルックス含め叶姉妹の様な方で、「ファビュラス !」と言われて何枚か写真を撮られた….英語圏では普通に使うんですね笑 面白かった。ちなみに大好きなヴィンテージアクセサリーだが、METなどで古代の美術品を見すぎたせいでそんじょそこらのアクセサリーではときめかなくなってしまった笑笑 

◉昨日の3時間の成果 遂にMile long operaへ
【Milelongoperaは、都市回遊体験型オペラ。ニューヨーク全土から1,000人の歌手を集めた大規模な公演。建築家Diller Scofidio + Renfroとピューリツァー賞を受賞した作曲家David Langが共演し、詩人のAnne CarsonとClaudia Rankineの言葉と歌詞を歌う。ここで語られる多様な物語は、急速に変化する都市での生活について数百人のニューヨーカーのインタビューをもとの作られた。ハイラインに沿って歩いていく間に観客は歌手たちと出会う。】ドキドキしながらハイラインへ足を踏み入れる。道に沿って、黒もしくは白い服の人が立っており、アカペラで歌ったり語ったりしている。(英語がもっとできれば全部意味がわかるのに!)時に同じ言葉を繰り返し、または個人的な体験を短いフレーズで語る。本当に目と鼻の先を歩くので、1000人もの、様々な人種の、老若男女、障害がある方も、皆通りすぎる時、明らかに私の目を見て語りかけている。歩いて行く途中ずっと目で追って、ふっと目線を外すあの瞬間。これは体験したことのない感じだ。スリープノーモア と役者と客の比率も違うので、かなり自分に主体感がある。
日本語で語っている人もいた。語りと歌の中間くらい。《父が帰宅する時間が好きで、とびまわる~♪》
同じ言葉が何度も唱えられる“People get to know each other, just by walking past each other,”
長いハイラインを歩きながら見るので、勝手に舞台が変わって行く。高層ビルの夜景が見えたり、海が見えたり。《雨のあとのこの道のにおいが好き》と雨上がりのハイラインにぴったりの歌詞もあった。また、ハイラインから見える近隣のいくつものビルの部屋の中で、窓拭きをするパフォーマンスが繰り広げられている。ハイラインを歩く橋の下にも歌手がいて、彼らの声が下からきこえてきてり、ベンチの上に立っている人が歌うと、上から降ってくる様に感じられたり。まさに超アナログの極致である、最後の方に初めて、合唱の様に声が揃う。約1時間半かけて歩いた。最後に海辺の近くにたどり着いて景色が開けるところは、屋外でないと味わえない感覚。ちょっと英語の理解力不足のせいで、最後の方は疲れてしまったが、面白い体験だった。この人種も性別も年齢も様々な1000人が集まっているというのは、NYならでは。

◉エヴァがNY日記を見てびっくり!
エヴァが帰りの空港への行き方親切に教えてくれた。イラスト見せたらとっても驚いて、喜んでくれた。1日目のエヴァのイラストを見てWOW!と言いながら写メっていた笑「あなたはたくさんの才能を持ってる!嘘じゃないわ!ほんとよ!売れるわ!ウェブサイトにのせなよ!」と言われた笑 こっちの人はオーバーリアクションで、毎日エヴァと話すのはとても楽しい!

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