【詩】記憶の露

脳が濡れている
見たもの、感じたものを
溜め込んで
雨は降らない
溢れるほどに流し込まれた
記憶の欠片の蒸留で
脳が濡れている

私の続きを確かめていた
朝、目が覚める度に
四月のカレンダー
メッセージのやり取り
冷蔵庫の残りもの
存在の残り香を束ね集めては
私の続きを確かめていた

感情が滴ってくる
じわりと微笑むように
ぽつりと瞬きの速さで
昨日にも明日にも続いていなくても
この雫は私だけのもの
のどの渇きを愛でるように
感情が滴ってくる


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#4月4日は現代詩の日

上記タグの参加作品です。
Twitterモーメントに白島真さんが
まとめてくださっています。

詩のリレー、
書くのも読むのもとても楽しかったです！

掲載ありがとうございました。

https://twitter.com/shindesuyo53/status/1379305654012112897?s=21