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小さな長方形から、

最近、高校卒業ぶりに会った子がいます。連絡は時々取っていたのだけれど、顔を合わせるのは18歳以来。

彼女は日本語教育の研究をしていて、研究も兼ねて海外へと行く予定だったのだけれど延期になってしまったのだって🦠
近況報告や少しだけ真面目な話を。それから、あの時一緒に遊んでいた友人の1人が、発展途上国と呼ばれる国で何をしていたかについても教えてもらいました。

小さな田舎の、小さな長方形の教室で小さなことで笑ったり悩んでいたりした私と彼女たち。小さな教室を出てしまった後、色も形も違う世界を見つめているみたいだって、そんな当たり前の事に驚いてしまうの。

彼女達の世界を少しだけ覗いてみたくて、身近な所から知ろうと探ってみた私達の暮らす場所には、いつも目を背けていた理不尽が沢山。

沢山の理不尽に押し潰されてゆく人達、環境そのもの、最近聞くことが多いSDGsの言葉。
今回僅かな部分にでも目を向ける事が出来たのは、今の私にちょっとだけ余裕があるから。

お風呂に入るだけでも褒めて欲しい夜や、コンビニで弁当と申し訳程度の野菜ジュースを買う日々の中では、インスタグラマーやモデルの方々が発信する情報に啓発される事もなく、余裕のある人は良いね、と僻みだす始末で。

多額の寄付をする金銭的余裕も、日本語教師の資格等をとったり、ボランティアをしたりする時間的余裕はありません。今でも。
私自身だって全ての理不尽の上に立つ人間ではなく、私の周りを取り巻く理不尽の隙間に埋もれながら生きています。3か月後にはこんな事考える余裕も無いかも。

なんで遠くのインドの子供たちの為に寄付を募るのに、近くの孤児を引き取ってはくれないの??
小さな頃に読んだ少女小説の台詞に自分の偽善を突きつけられる気がする時も多分にあります。
それでも少しだけ余裕のある今、考えられた事もあるよ、という記録を残させてください。

お肉を食べない人がいる。靴だけは良い物を選ぶ人がいる。様々な選択肢がある生活の中で。
あまり意識していなかったバレンタインデーに、フェアトレードのチョコレートを2つ買ってみました。
そんな2021年。

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