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【日記】僕の考える優しさについて。

今日は疲れた。朝から夜まで授業受けて試験もこなした。あー疲れた。

ってことで、今はお気に入りの喫茶店でホットの甘いカフェオレを飲んでる。ご褒美。幸せ〜。

今日は、さっき電車に乗ってたときに考えた話をしようと思う。

ついさっき、僕は電車の座席に座って英単語帳を開いていた。電車の中はそこそこ混んでいたから座れたのはラッキーだった。僕はリュックを抱えて英単語帳を開いて英単語を覚えるのに集中していた。

すると突然、隣の隣の席に座っていた20代くらいの女の人が座席を立った。視界の端で大きく人影が動くものだから、僕は「もう次の駅だっけ」と不思議に思った。いや、全然まだ駅じゃない。さっき駅を出たばかりだ。僕が頭の上にはてなを浮かべていると、その女の人は目の前で背を向けて立っている30代くらいの女性に声をかけた。

「席どうぞ」

なるほど。改めてよく見るとその立っている女性はリュックに「お腹の中に赤ちゃんがいます」と書かれたキーホルダーをつけていた。僕は英単語帳に集中していて全く気づかなかった。

声をかけられた女性は「いえ、大丈夫です。ありがとうございます。」と答え、声をかけた女性はまた席についた。端的に言うと、何も起きなかったのだ。

僕はその光景を見て、

「くそおおおおおお」

と思った。

僕は立っている妊婦さんの存在に気づきもしなかった。声を掛けるかどうか悩みさえもしなかった。それが悔しかった。気付きたかった。

僕は高校生の時、「どうしたら優しい人になれるのか」について本気で考えたことがある。いろんな結論が出た。今から話すのはその中の一つの結論だ。

僕は、「自分は親にちゃんと育てられた」という自負がある。何が正しくて、何をしてはダメなのか、ちゃんと教えられて育ったと思う。だから、僕はノベルゲーのシステムなら最強だと思うんだ。

もし日常のある瞬間に時が止まって3、4個の選択肢を与えられたら、僕は結構なシチュエーションで後悔しない選択肢を選べるだろう。もし電車の席に座って英単語帳を見ている時に時が止まって「妊婦さんに席を譲る」の選択肢が出れば選べるはずだ。世界がこのシステムならいいのに。

問題は、日常生活には選択肢が現れないってことだ。だから、高校生の僕は「優しい人になる」を「日常に選択肢を出現させる」と読み替えて考えることにした。どうやったら選択肢が出てくるようになるんだろう。いくつか思いついた。

まずは知ろうとすること。今僕の周りでは何が起きているのかを知ろうとすることだ。普段友達と話してる時、話の輪に入りたそうにしている人はいないだろうか。この話題で嫌な気持ちになっていそうな人はいないだろうか。

これを知らないと選択肢は現れないし、仮に選択肢が現れたとしても正解の選択肢のフラグが立ってないから、ロックされて選べないようになってるはずだ。だから、まずは知ること。少なくとも知ろうとすることだ。

次に、継続的に知ろうとすること。その人の性格や経験を知っているからこそ気づけることもある。優しいは1日にしてならず。知ろうとすることを繰り返すから気づけるようになることもあるだろう。

最後に、頻繁に知ろうとすること。後から気づくのじゃ遅い。現実はゲームみたいにちょうどのタイミングで時が止まったりしないから、自分で意識的に時を止めてみようとすることが必要だ。意識の密度を上げる感じ。

これができれば優しくなれるんじゃないだろうか。継続的に、頻繁に、選択肢を立てること。高校生の僕には、「選択肢を立てさえすればその中に後悔しない選択があるし、僕はそれを選べる」っていう根拠のない自信があったからそう思った。

それから僕も成長して、正解の選択肢がない状況があることも知ったし、周りに気を使いすぎることで失われてしまうものがあることも知った。それでもやっぱり、日常のたくさんの場面で必要なのはいろんなことに気づいて選択肢を出現させることだと思う。

だから、これができるようになろうと思ってずっと生きてきた。なるべくいろんなことに気付こうって思ってる。でも全然できない。後になって気づくことや、他人に言われて初めて気づくことや、そんなのばっかり。優しいまでの道は遠い。

それを今日、また突きつけられたような気がして、だから「くそおおおおおお」と思った。別に今日のことに関しては僕が悪いことをしてしまったわけでもないし、結局妊婦さんは座席を求めてなかったし、いいんだけどさ。こんな感じで普段からいろんなことを見落として、選択肢の存在すら見逃して、それで僕の好きな人たちが嫌な思いしてたら嫌だなって思った。好きな人たちには幸せでいてもらいたい。


今日は、僕の考える優しさの話。優しさのある一面を切り取っただけに過ぎないけど、僕はこの考え方を結構気に入ってる。

それじゃ、また次のnoteで。人生いろんなことがあるけどさ、やっぱり僕は優しくありたい。


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