死に魅入られた街

私が住む街は『死』を好む者が多いです。

まずは近所の小学生。
「死んでしもうた~」となぜか関西弁で元気に走り回っています。
危ないから家に帰ってプレイステーションかSwitchをやりなさい。

続いて、塾か何かの帰りであろう少年。
「ひえ~、死ぬ~ゥッ!」と叫び、自転車で夜道を駆け抜けていった。
そんな偏差値の低い言葉遣いはやめなさい。

若者だけではない。
「死人が増えるぞ~。ひき殺すぞオラ~」と歩道を自転車で爆走する老人。もはや何も言うまい。

そういえば関係ないが、近所の家の窓が次々に割られる事件が発生した。
定期的に起こっており、犯人はまだ捕まっていないようだ。

閑話休題。
この街はくるっている。
いったい何が、街の人々を死に引きずりこもうとしているのか。

ここで、ふと思い出した。
今から約20年前。
僕と友人のT君は、塾からの帰りに自転車を走らせていた。
T君は信号無視をして車に轢かれそうになった。
そのとき彼が発したのは――

「や、やべえ、死んだ!」

そうか、そうだったのか。
20年前のあのときが、すべての発端だったのだ。
僕が終わらせなくてはいけない。
この街を救うために。
若者が正しい未来を歩めるように。
そしてなにより、地獄に落ちたT君の無念を晴らすために(ご存命です)。

今、無職が街に蔓延する死へ立ち向かう。
命をめぐる感動の物語が、幕をあける――

『死に魅入られた街SAITAMA~原山はしにました~』

2022年公開予定、まったくなし! 乞う無期待!

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