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#2 【読書感想文】 スローグッドバイを読んで...

はじめに

陋習(ろうしゅう)と申します。拙い文章ですが、読んでいただけると幸いです。可能な限り、心のままに、素直に記すことを目標にしますが、人間ですので見栄を張ったり、誇張したりするかもしれません。それも良しなのかもしれません。一般常識を鑑みるとともにご覧の皆様に配慮しながらも自身の思いを述べようと思います。

スローグッドバイとは

集英社が2002年に発売した小説です。人気作家の石田衣良による恋愛短編集となっています。集英社のHPには以下のような説明がなされていました。

さよならから始まる恋人たちの物語。
失恋して心を閉ざした女の子、セックスレスに悩む女性、コールガールに思いを寄せる男性など、「恋する人たち」をやさしい視点で描いた10編の物語。著者初の恋愛短篇集。

集英社

スローグッドバイを読んだ感想

本作の中で最も気に入った作品は、「真珠のコップ」です。
側から見るとあまり喜ばしくない出会い方をした2人ですが、カップルになっていく過程が良いなと思いました。
読み始めは「あまり好きじゃないタイプの小説だな〜」と思いながら読み進めていましたが、話が進むつれて最後を楽しみにしながら読む私がいました。

お金で繋がっていた2人が時間を経るごとに互いに惹かれ合い、それぞれが好きになっていく関係性を上手に表現した物語だったと思います。非常に読みやすく興味深かったです。

ただ、実際にこのような状況になった場合、なかなか簡単な関係性ではないなと思ったのも事実です。風俗嬢と客という関係性から恋人という関係性への移行は上手にいったものの、その後どのようになるのか。多くの障壁があるんだろうなと読み終わった後に想像しながら次の話を読み進めました。

「真珠のコップ」の次に気に入った作品は、「フリフリ」です。
この話で登場するカップルも「真珠のコップ」と同様に少し変わったような出会い方をします。簡潔に言うと、共通の友人に繋ぎ合わされた、どちらも結婚願望も恋愛願望もないのにお見合いのような形で場を設けられて、共通の友達の誘いが面倒になってきたからカップルのふりをする2人のお話です。

題名のフリフリは、2人が共通の友人の前で「恋人のふりをする」合図のことです。物語の最後に彼女を好きになってしまった彼が恋人のふりではなく、本当の恋人として関係を続けてくれるのかを合図で教えてくれと伝え、彼女が合図をするのですが、合図を待つ間の彼のドキドキハラハラ感を伝える表現がとてもリアルかつカッコ良いなと思いました。

終わりに

ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
今回のスローグッドバイですが、他にも素晴らしい作品があるので興味がある方はぜひ読んでみてください。

最後に、名前の陋習ですが、意味としては悪い習慣のことを指します。
なぜ、そんな名前にしたのかって?それは私の陋習が続けないことだからです。すぐ飽きてしまう私への戒めなんですね。ある意味、日記として書き続けられるように願います。

また、次のnoteでお会いしましょう。

陋習

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