神の遣いは静かに暮らしたい第2話‐2

　第だい2話わ‐2 悪わるい夢ゆめ

　「そこまで嫌いやなの？普通ふつうの人ひとなら喜よろこぶと思おもうんだけどな〜…。」
　「私わたしからしたらすべての面倒事めんどうごとの原因げんいんのようなものですからね。嫌いやです。」
　本当ほんとうは参加さんかが任意にんいの朝あさの礼拝れいはいも信神しんじん深ぶかい隣人りんじんたちによって毎日まいにち部屋へやから引ひきずり出だされたのが原因げんいんである。ゆっくり寝ねてたいのに。
　「それはご愁傷しゅうしょうさまだね…まぁ天界側ぼくたちたちとしては君きみの動向どうこうが知しれるからよかったけど。」
　たとえ神かみであろうといつでも見みているわけではないのか。いい情報じょうほうを手てに入いれたな。
　「いやそーゆーわけじゃなくてね！？誰だれかをピックアップしてず〜っと見みてるのにはマーキングが必要ひつようでね！？定期的ていきてきに付つけ直なおす必要ひつようもあるから、それがやりやすくなるってだけだから！！」
　この人ひとはさっきから感情かんじょうが忙いそがしいな。いろいろ大変たいへんそうだ。
　「いま、謎なぞに心配しんぱいされた気きがするんだけど気きのせい？」
　「いえ、お気きになさらず。話はなしを戻もどしますが、なぜ今いまになってからそのことをお伝つたえになったのですか？」
　「君きみが現実げんじつを受うけ止とめられる年齢ねんれいになってから伝つたえたほうがいい、という話はなしになっていてね。しかも今いまは学園がくえんの高等部入学こうとうぶにゅうがくっていうちょうどいい機会きかいでしょ。」
　確たしかに、高等部こうとうぶから魔法まほうの勉強べんきょうが本格的ほんかくてきに始はじまるから、いい機会きかいっちゃいい機会きかいだけど、何なにより急きゅうすぎる。
　「そんなことないよ！だってフレイ様さまとおんなじ特徴とくちょうにしといたでしょ！ほら、黒髪くろかみで目めが青あおいやつ。それに、どーせ半分はんぶんくらいは覚悟かくごしてたんでしょ？」
　あの聖書せいしょの言いい伝つたえは本当ほんとうだったのか、びっくり。
　そして、覚悟かくごしてたかどうかに関かんしては正直しょうじき、してたわけだから何なにも言いえない。
　だって黒髪くろかみの人ひとあんまいないんだもん。
　「それに、君きみのまわりには頼たよれる大人おとながいなかったから、あんまり早はやい時期じきに伝つたえても、もっと困こまっただけでしょう？」
　悪わるかったですね、まわりに頼たよれる大人おとながいなくて。
　もういいや、仕方しかたがない、薄々うすうす勘かんづいていたことがマジだった、と思おもって受うけ流ながすことにしよう。
　「あ、そうそう！それでね、本題ほんだいに入はいるんだけどね、」
　今いままでの会話かいわが本題ほんだいじゃなかったのか。しかもいかにも今思いまおもい出だしたかのような言いい方かただったんだが？
　「君きみはその歳としで2ふたつも属性ぞくせいが使つかえるみたいだから、十分じゅうぶんすごいんだけど、『神かみの遣つかい』としては弱よわすぎです。ということで、君きみには希少属性きしょうぞくせいである闇やみと光ひかりを含ふくめた全属性ぜんぞくせいへの適正てきせいと、ランク20相当そうとうの魔力まりょくを付与ふよします。」
　………は？
　こいつ今いま、なんて言いった？
　「だから、全属性ぜんぞくせいへの適正てきせいと、ランク20相当そうとうの魔力まりょくを付与ふよするんだけど、どうかしたの？」
　どうしたもこうしたもあるか！なんてことしてくれたんだ！マジで！もう迷惑極めいわくきわまりなすぎる…私わたしの平穏へいおんな人生じんせいはどこへ行いくんだ…誰だれか助たすけてくれ…
　私わたしの世界せかいのランク上限じょうげんは100と言いわれているが、20もいただいてしまったら、もう5分ぶんの1達成たっせいだよ？王宮騎士団おうきゅうきしだんに入団にゅうだんできる最低さいていランクが40だからね？絶対面倒事増ぜったいめんどうごとふえるって…もうやだ…ひどいわ神様かみさま…
　「さて、必要ひつようなことも伝つたえ終おわったし、そろそろ帰かえろっか！んじゃ僕ぼくは帰かえって寝ねるから！君きみももう起おききる時間じかんだし、これからいろいろ頑張がんばってね！それじゃ！」
　そう言ってさっさとどこかへ飛とび去さって行いった天使てんしをとりあえず睨にらみつけておいた。
　もういいや、とっとと帰かえってミルクとココアに癒いやされよう。きっとこれは悪わるい夢ゆめなんだ。
　というかここからどうやって帰かえればいいんだ？私わたしはどうやってここに来きたんだっけ？確たしか普通ふつうに寝ねてて、気付きづいたらここにいたような…？
　そんなことを考かんがえていると、だんだんとまぶたが重おもくなってきた。
　そうしてそのまま、私わたしは眠ねむりの海うみに誘いざなわれるのだった。

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　話末わまつあとがき
　『神かみの遣つかいは静しずかに暮くらしたい』2話わ‐2です！またもやお友達ともだちは出でてこず…まずい、出でる出でる詐欺さぎだ、捕つかまっちゃう…頑張がんばります…。
　もれなく、今いままでの作品さくひんすべて、深夜執筆しんやしっぴつなので、誤字ごじとか、もっとこういう表現ひょうげんにしたほうが読よみやすいかもとかあればコメントにお願ねがいします。

　おまけ

小話こばなしのゴシップ
　主人公しゅじんこうのレアの元もとのランクは10なので、現在げんざいのランクは30になります。
　そしてこの国最強くにさいきょうを誇ほこる方かた（王宮騎士団団長おうきゅうきしだんだんちょう）のランクは約やく70ぐらいだそうです。あと、ここまでくると地道じみちすぎてランク上あげがしんどくなるそうです。

唯ノ砂糖猫ただのさとうねこの脳内のうないより

　それでは最後さいごに、ここまで読よんで頂いただき、ありがとうございました。また次つぎの機会きかいにお会あいしましょう！