今日投稿すれば342日連続!本当にすごい!とのこと。2024(令和6)年09月06日(金)投稿記事。
悩んでいる。『美味しんぼ』の感想を書こうか、書くまいか、と。
全体の感想を書くと長くなってしまうので大変だから、印象的なエピソードを取り上げて書くか? だが、どうせなら最初から書きたい。
そんな風に、堂々巡りしている。
まあ、最初から書きたくとも第一巻が手元にないので、ここで参照できる話の感想しか書けないのだが。
そんなわけで『My First BIG SPECIAL 美味しんぼ ア・ラ・カルト[フランス料理]』に収録された第2話「日本の素材」の感想を書こうと思う。元はビッグコミックス『美味しんぼ』第2集収録の作品だ。第二巻ということである。私は、それで読んだ。非常に面白かった覚えがある。十数年も前のことだ。久しぶりに読んだら、やはり面白かった。
まず、前半が良い。出てくるフランス料理が、普通に美味そうなのだ。
エクルヴィス(ザリガニ)とトリュフのサラダ。
三種テリーヌの盛り合わせは、フランスから空輸したフォアグラのテリーヌ、ブレス産の鶏肉のテリーヌ、兎肉のテリーヌ。
相模湾のスズキのパイ包み焼き。
しかしフランス料理批評家ジャン・モレル(55歳)は、これらをオリジナリティーのないフランス料理のコピーと批判する。
更に「今日の一件で日本人の味覚がどの程度のものかよくわかりました」とまで言われる始末。
栗田ゆう子さんは「ひどい、(料理を作った日本人)シェフ達がかわいそう!」と悲しみ、同情します。
そして山岡士郎は言います。「今度は俺にモレル氏を招待させて下さい。モレル氏の味覚に挑戦です。日本人の味覚を賭けて!」と。
ここまで粗筋を書いて、まず思ったこと。『美味しんぼ』は私にとって、味わったことのない料理をイラストで教えてくれる素晴らしいガイドブックだった。食べたことはなくとも、絵と名前で知ったかぶりができるようにしてくれたのだ。これは『美味しんぼ』の魅力の一つだと思う。
初期『美味しんぼ』の魅力は、山岡士郎だ。社内で一番グータラ社員の彼が実は、優れた味覚と料理センスの持ち主という設定がマジ最高だった。後に明かされる正体も『美味しんぼ』の骨格を成しているのだが、それは本稿では取り上げない。
ついでに書くと初期『美味しんぼ』が中期あるいは安定期に入る境界は、栗田さんの髪型が変わった頃に一致すると思う。何巻だったかは忘れた。
本論に戻る。
「まず第一に材料を選ぶことだ」というわけで女傑マダムの秘蔵っ子シェフを助っ人に迎え長崎へ牛肉を求めに行く。これよ。このスケールよ。これも『美味しんぼ』の素晴らしさだと思う。今回はスケールの雄大さがアピールされているが、ミニマムな視点でのアプローチも見事なことは寿司の旨さをCTスキャン断層撮影で判定したことからも明らかだ。斬新な切り口としかいいようがない。料理漫画好きの私にとって『美味しんぼ』は何もかもが画期的だった。まさにエポックメイキングな作品だと思う。
山岡がモレル氏に出した料理について書く予定だったが、通信状況が悪化してきたので断念する。しかし、牛肉に一番よく合うソースとは何なのか、これだけは書いておきたい。
牛肉に一番よく合うソース、それは
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