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【おすすめ】『一度読んだら絶対に忘れない英文法の教科書』

今回は私が良いなと思った英語の文法書について書きたいと思います。
この本が他の文法書よりもいいと感じた理由は、なんでbe動詞はbeっていうの?一般動詞とはどう違うの?というような疑問を1つ1つ説明してくれているところです。

思い返せば、中高の授業で教わるのは文の構造や現在分詞、過去分詞などの時制変化がほとんどで、文法は暗記するものという理解でした。
それが、この本を読んでから『文法は理解するもの。理解したからこそ公式が覚えられる』という認識に変わりました。

そんなおすすめの本の概要は以下になります↓

タイトル:一度読んだら絶対に忘れない英文法の教科書
著者:牧野 智一 氏(通訳家 兼 翻訳家)
発行年:2021年
価格:税抜き1,600円

ピンク味のある赤色の本です☟

どんな人におすすめしたいか

①一通り英文法が頭に入っている人
 →すでに知っている文法の裏側をなぞる形になるため内容の理解がスムーズだと思います。

②英文法を勉強中または勉強したいが暗記だけだと続かない人
 →前述した通り、この本は英文法に対するwhy?を丁寧かつ分かりやすく説明しているためきちんと理解しないと進まないという方にもおすすめです。さらに構造の理由や歴史と合わせて読めるため、知識の定着にも効果的。

③歴史が好きな人
 →これ実は私です(笑)私は英語も歴史も好きなので、この本はすごく刺さりました。英語が今の形になった背景や、古英語、中英語の違いなどを知りたい、英語の歴史ってそもそも何?という方にもおすすめです。

この本を読んで解決できる英文法のWhys (一部抜粋)

  • なぜ「am, are, is」は「be動詞」と呼ばれるのか?

  • なぜ「三単現」だけ動詞にsがつくのか?

  • なぜ「5W1H」の中でHowの頭文字だけHなのか?

  • なぜS+V+Cのような語順が大事なのか?

などなど、他にもそうだったんだ!という内容が
たくさん詰まっています。

最後に:印象的だった箇所

記事を終える前に、個人的に本の中で面白かった部分をまとめます。

「英語はもともとブリテン島(The United Kingdom)にヨーロッパからゲルマン民族が進行したことにより、ブリテン島で使われていたケルト語とゲルマン語が合わさってできた。近代以降(1600年頃~1900年頃)は、キリスト教の普及を目的に文法や単語が体系的にまとめられた。さらに現代(1900年以降)では、植民地化などによる英語圏諸国の権力拡大の影響で、グローバル化が進んだため、非英語話者とのコミュニケーションを取るために簡略化され、現在の形となった。」

この部分の何が面白いかというと、その時代の人々の考えや情勢がしっかり反映されているところです。二つの言語が混ざってできた英語の元となる古英語(Old English)は、当時の人に取って「新言語」だったわけで、宗教の普及をするためには誰をなぜどのように信仰するかを正しく伝えるためにみんなが同一の言葉を使う必要があり、さらに現代のグローバル化では、音楽・映画・ファッション・プロダクトなど、全世界の人に伝えたい思いが英語という一つの言語を通して広がっているわけです。

私はこの部分を読んで英文法に対する機械的な印象は無くなりました。
それよりも『抗争×信仰×グローバル化などの時代の荒波を乗り越えながらも、各時代の要素を残した言語』という一種の偉人的な印象に変わりました。

学校で使う文法書も、この本のように冒険の部分(ストーリー)をもっと取り入れたら、きっともっと親しみやすくなるのではないかなと思います。

是非、興味を持たれた方は読んでみてください。






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