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惹かれる(エッセイ)

ドラマや小説、歴史上の人物。
物語や歴史の中に登場する人間達は多く居るが、その中でも強烈なインパクトを残すのは「悪女」と言われた女性達だ。

中国の3代悪女、何とかの3代悪女。
けれど、男性の事で悪女と同じ様な意味を持つ言葉は存在しないように思う。

そんな悪女達は、ドラマや映画の題材には必ずと言って良いほど登場してくる。特に、歴史ドラマや映画には欠かせない存在だ。彼女達が居ることで物語に厚みが生み出され、一つの到達点が出来るように勝手に思っている。

そんな悪女と呼ばれた女性達に共通しているなと思うことは数あれど、ドラマや作品を見る度に思うのは悪女と呼ばれた女性達は、頭が良くて強く、自分の叶えたい欲望を何としてでも叶えようと強欲に生き、周りを巻き込み意のままに操っていく姿。

そんな悪女な彼女達の中には、悲惨な最後を遂げるものも少ないない。
そんな悪女達の最期を見ると、私は物語を見て感じていたモヤモヤが晴れていくような感覚を味わう。
けれど、そんな強く、強欲で、でもとても賢い悪女な彼女達を見ながら、思う事もある。

なりふり構わず自分の欲望に素直で、周りも見ず、時には巻き込みながら、呆れられながらも何が何でも叶えようとするその姿。痛々しく哀れに見えても、ここまで進んでいける強さは、恐れもあれど、とても羨ましくも思う。

人に何と思わても構わない。
私は私。どうしても叶えたい事がある。
邪魔な人は、排除するだけ。

そんな事、絶対に出来ない。
出来ないからこそ、物語の悪女に目を惹かれる。一人でに悪女にイライラしながら、呆れながら、当たり前だと思いながら。それでも私は、悪女の一挙手一投足に目を奪われ、注目をする。

悪女とは、不思議な魅力を持っている。

悪女がいれば、何かがまとまる。

そんなたくさんの魅力を振りまく悪女。

妖しくも恐ろしい、けれど、時折見せる優しさにも乱される。

悪女、作品を彩り、魅力してやまない。
そんな彼女達だ。

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