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明桜生
2024年7月24日 20:18
もう梅雨は明けて、次は台風が近づく季節エアコンを効かせても涼しく感じない室内で雨の音を聞いているまだ台風は来てなくて、風は弱いその代わり大雨と雷が降っている晴れていたと思ったらいつの間にか暗くなって、大量の雨が地面に叩きつけられる音がするうるさい扇風機に似た音雷が何度か鳴って、しばらく鳴らないと思ったらもう小雨になっているほんの少しの通り雨に傘を忘れてびしょ濡れになった人たちが雨宿り
2024年7月22日 18:28
もういいからさ僕なにもしてないからさ悪者にしていいから悪者でいいよもう疲れたから濡れ衣着せろよ好きにしろよその代わりお前たちが自分の手で殺せよその手に生身に僕を殺したこと刻みつけろ焼きつけろ一生忘れるな別にいいよ攻撃したってそうしなきゃ守れなかったもんねお門違いもどうでもいいよ一緒に見えたんでしょ赦してあげるよその方が君たちは苦しむんだろ?事実なんてどうでもいい
2024年7月21日 18:11
幸せを呼ぶ四つ葉のクローバーそのほとんどは事故で分かれた三つ葉公園にシロツメクサと一緒に大量に生えているクローバーまだ夏が体温近くまで上がってなかった頃、よく取りに行った周りの子はいくつも見つけた中には五つ葉、六つ葉を見つけた子もいたいっぱい取ったからって一個ずつくれたそのクローバーはお母さんに頼んで栞にしてもらった別に本は読まないけど、この形ならずっと持っていられる今ではたま
2024年7月20日 18:02
天井を眺めて降ってくる光の気泡を浴びる網戸から流れ込んでくる風にカーテンが揺れる無気力に抗わない声が聞こえないフリをする何も見えないフリをする体に慣れ染み込んだ空気も何も知らないフリ柔らかい布に身を任せて目を動かさずにどこも見つめないどこの場所も見つめないそのままそれだけを知らないフリ降ってくる光が勝手に瞳に張り付いてどこにも行かない
2024年7月19日 20:40
忘れてたあとストック切れてたあと一ヶ月半持つのだろうかーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー見えない手と手を握り合って空気に舞う風降りて、上がって、また降りてレースのような柔らかさを振りまいて千切れて一つになって数え切れない量になって測り切れない大きさになって見えるものを揺らして存在を誇張する周りの気温に染まって舞う水色の空気
2024年7月18日 18:54
人間は声から人を忘れていくものらしい僕には忘れられない知らないはずの声が聞いたことのないはずの声が頭にこだまして止まない音のない世界に生まれたはずなのに、いつからか、一つの声が聞こえたそれは二つになって四つになって、どんどん増えていった今ではもう数えきれないほどの声に日常を侵されている静かなはずの現実はずっとうるさかった止まない雨のように無限に降り注ぐ声に疲弊して寝て、また疲弊す
2024年7月17日 18:50
暖かい陽光と涼しい夜風を交互に浴びる毎日毎日ずっと同じ場所で少しずつ身長が伸びていく時々来る友達は私たちを別のところに運んでくれるあの子たちには羽があるただ風に揺られるだけの私たちと違ってその風に乗って好きなとこに飛んでいく私はあの子が羨ましいでもあの子は私を羨ましがるそれで喧嘩したこともあったけど、それが可笑しくなって友達になった私はあの子に食べ物をあげてあの子には私た
2024年7月16日 18:03
足りないものは分かってるでもそう簡単に埋まるものじゃないなにもかもが壊れてる心の扉すら、鍵穴が壊れて自分も開けられない社会が求めているのは有能であって才能ではないどんな才能があろうと、需要に応えられなければただの無能棺に潜り込んでしまえば、マーガレットをサルビアを降らせてくれるのだろうか一人で育てたって摘んだって虚しく枯れていくだけの花を目いっぱい死後の余興に過ぎないたった
2024年7月15日 18:03
生き物が消えた水族館なにも泳いでいない誰も餌を撒かない暗い水槽に光だけが揺れている透き通った水に息をする丁寧に清掃された水槽に手をつける空気を閉じ込めた割れない容れ物と指を握る鼻に入った水の痛みも解けて染み込む力と重力を抜いて溶けて溶けて蓋に閉じ込められる前に海の味に飲み込まれないように
2024年7月14日 18:05
現実で熱出ました37.5超えたの小学生以来ストックは一応あるんですただ熱降るって題名やりたかっただけこの線から下はフィクションですーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー熱に魘されるのは久しぶり喉がガラガラで上手く喋れないイントネーションが勝手に変わるなんか不思議な感じいつもは布団に倒れ込んだら沈むように受け止めてくれるのに今日は四肢が反発して浮いてるように感じるなにもな
2024年7月12日 18:17
ただの知り合いだった学校も違う年も知らない夜の公園であるいは廃ビルの駐車場で誰もいない場所でそいつと会った話したのは的外れな天気予報の話がほとんどだった晴れ、曇り、雨の三択だから当たることもあるにはあった数日に一度会ったいつもジャージだった夏も冬もある時から会わなくなった一週間会わないことくらいはよくあったから、どうせまた風邪でもひいたんだろうと気にしなかったさすがに風
2024年7月11日 18:04
ブランコは鞦韆(しゅうせん)と言うそうですこっちの方が雰囲気語呂がよかったーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー緩く切る空気青空を流れる雲イヤホンから流れるミックスリスト足をついたまま漕いでると、歩いてるような気分になる風が吹いてきて前髪が跳ね上がるこのまま高く高く飛び上がれたら暗くなってきたけど、向こうの空はまだほんのり日光が残ってるふと見るだけじゃ止まってる雲も、ずっ
2024年7月10日 18:01
今月近所のショッピングモールに新しくオープンしたJK、JCの財布に優しいコスメショップ終業式後のクラスメイトの女子たちの半分以上はその話題で持ちきり校則でメイクは禁止されているけど、マスクの下に口紅を塗っていたり、靴下の中にペディキュアを塗っている子たちもいたほんとは、ノートを買いに来ただけだったのに、ふとそこに寄ってしまった質素な文具屋と対照的で初めて見るコスメショップは宝石箱のようにキ
2024年7月9日 18:10
天井に吊るされたバラの香りが優しく鼻を擦る真っ赤なバラたちから時々花びらが降る僕の仕事着に落ちればその赤がこびりつくここは僕たちの楽園今日もまたバラが増える騒音から逃れられる秘密の花園煩いお客はお断りそろそろ、天井が埋まってきた枯れかけているものは売ってしまおう床と、壁は白く保ち、天井は赤く保つそのために色褪せそうなものから売りに出すたまに新鮮なバラも売るしばらくここに居さ