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ビブリア古書堂の事件手帖シリーズ

数ある「青春ミステリー」の中で、今のところ1番好きなのが『ビブリア古書堂の事件手帖』(by 三上延)のシリーズ。
「ビブリア古書堂」という古書店で起きる様々な事件を、店主の栞子さんとアルバイトの大輔君が解決していく、というストーリー。
10年前に1巻目が発売以来、旧シリーズ(栞子さんのシリーズ)が7巻(完結)と、新シリーズ(扉子さんのシリーズ)が3巻(継続中)、スピンオフなども出ていている。

https://biblia.jp/(公式サイト)
公式サイトには、人物相関図や、10年間に発売された作品の解説などがのっている。

最近読んだのは、新シリーズの方だが、まずは旧シリーズから、読んだ時に書いた感想をそのまま載せておこう。
まだこのシリーズを読んだことがない方は、いきなり新シリーズから始めないで、旧シリーズから読んだ方が楽しめると思う。

<旧シリーズ>

『ビブリア古書堂の事件手帖~栞子さんと奇妙な客人たち~』
マンガチックな表紙だけ見てティーン向けの軽い話かと思っていたが、そうではないよ~と日記(これは今はなくなったSNSでのこと)を書いている方がいらしたので、読んでみることにしたら、超面白かった。
古書店主とアルバイト店員が古書にまつわる事件を解決していくシリーズ。
『舟を編む』(by三浦しをん)の古書店版みたいな雰囲気だが、これを読むと少なくともあと5冊は本を読みたくなるから困った本ともいえる。

『ビブリア古書堂の事件手帖2 ~栞子さんと謎めく日常~』
『ビブリア古書堂の事件手帖3 ~栞子さんと消えない絆~』
『ビブリア古書堂の事件手帖4 ~栞子さんと二つの顔~』
『ビブリア古書堂の事件手帖5 ~栞子さんと繋がりの時~』

1話1話は適度な長さで読みやすく、話の中で紹介される本も読みたくなる。若くて美しい、でもオタクな女性と、ゴツイ若者の進みそうで、進まない恋愛もどうなるのか?
面白くて、あれよ~という間に5冊読んでしまった。4が一番面白く、5はそろそろ飽きてきたからこの辺で休むか、と思ったら、うわ、こんなところで終わるかという感じで、また次も読まなくては!状態に。6は、図書館で20人待ち。

『ビブリア古書堂の事件手帖6 ~栞子さんと巡るさだめ~』
ずいぶん前に図書館に予約してあったのがやっときた!という感じ。でも、読み出すと途中でやめられないので、あっという間に読み終わる。
いろんな人物が登場してきてやや混乱してくる、と実はその人が誰かとつながっている、という話になり、また前に戻って確認。でも、1-5巻は手元にない(図書館で借りた)ので、少々歯痒かったりする。

『ビブリア古書堂の事件手帖7 ~栞子さんと果てない舞台』
シリーズ7作目の今回は、謎らしきものはすべてすっきり解決して終わる。
でも、今までの寄せ集めではなく、シェイクスピアのファーストフォリオという大きなものを取り上げてくれたのはうれしい。
謎解きだけでなく、家族のつながりや、恋愛の結末もある程度見られるのでほっとする。
実際の謎解きは、素人にはちょっと難しく、古書の専門家たちのやり取りを、ははぁ~という感じで聞くことになるが。
古書というと、最近はBOOK OFFとかで安く買おう、みたいなイメージだが、貴重なものは、そんなに高い値がつくのか!とびっくりする。
電子書籍が幅を利かせてくると古書という感覚自体が無くなってしまうかも?と寂しくなる。やはり紙の本でなくちゃ、と思わせてくれる話でもある。
このシリーズは毎回楽しませてもらったが、今回で終わりらしい。残念!
でも、ネタはいくらでもありそうだから、そのうち後日談でも出るだろうか。


最後の感想を書いたのは2017年だったが、本当に続編(新シリーズ)が出てうれしかった!!

<新シリーズ>

『ビブリア古書堂の事件手帖Ⅰ ~扉子と不思議な客人たち~』
大好きな『ビブリア古書堂の事件手帖』の新シリーズが出ていることを、スタプラのお友達の記録で知り、読まなくちゃ!と思って早速借りてきた。
新シリーズでは、店主の栞子さんと元アルバイトの大輔君も結婚、2人の娘の扉子も6歳。ビブリア古書堂は昔のままで、過去に登場した人物もまた関連して登場するというおなじみのパターンだ。
ただ、旧シリーズでは、ビブリア古書堂で起こる事件を主に栞子さんが、推理などして解決、サポート役の大輔君の視点で描かれていた感じだったが、新シリーズでは、栞子さんの視点で、扉子さんにお話しするというパターンに(このパターンもまた変わるという話だが)。リアルタイムで事件が起こるというより、過去に起きた話をしているのでやや臨場感にかけるけど、独特の世界は健在。
登場する本は知らないものばかりだったけど、とりあえず気になったものだけメモ。
『遊びと人間』by ロジェ・カイヨワ
『王様の背中』by 内田百聞

『ビブリア古書堂の事件手帖Ⅱ ~扉子と空白の時』
『ビブリア古書堂の事件手帖』の新シリーズ2巻目。
タイトルとして登場するのは、横溝正史の『雪割草』(これは初めて聞いたが、推理小説ではない)と『獄門島』だけだが、横溝正史の他の本もいろいろ登場する。
読んだことはないが、『犬神家の一族』など、映画で見たものもいくつかあったので、ストーリー展開を楽しむと同時に、映画を見た当時のことを思い出したりなどできた。
1巻目では、6歳でただお話を聞いているだけの感じだった扉子さんも9歳となり、やや事件の解決にかかわったりもする。今後の成長がまた楽しみだ。
3巻目も図書館に予約したけど、結構待ち行列が。

『ビブリア古書堂の事件手帖Ⅲ 扉子と虚ろな夢』
「ビブリア古書堂の事件手帖」新シリーズの3巻目。
ずいぶん待ってようやく図書館で借りられた。待つのは長いが読むのはあっという間。
大輔君と栞子さんの娘の扉子さんも高校生。
今回は積極的に事件解決に絡んでくる。
依頼主の息子の恭一郎君は扉子さんの1つ年下という設定で、以前の大輔と栞子を見るような展開。
ありがたいことに(笑)、登場する書籍は読んでみたいと思わなかったけど、この本自体はやっぱりのめりこんでしまう。また続編が楽しみ。


ちなみに映画化もされているようで、見たことがないから何とも言えないけど、映画の評価は小説ほど高くないようだ。


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