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結局、すぐやることが最強のスキルである

新卒で社会に出て20年。それなりにビジネス現場で、もがいてきた身として得た事実。
それは、結局、すぐやることが最強のスキルであるという事実である。

孫子の兵法で有名な、「故に兵は拙速を聞く、未だ功の久しきをみざるなり」でも明らかな通りである。戦場という生死が交錯する場面であっても、作戦を練ることに時間を作るよりも、未完成の作戦でも素早く行動することが重要であると言われている。

満点は必要ではない


ビジネス現場で結果を出す人は、スピードが速い。

ちなみに、私は腰が重い方である。(と自覚している)
よって、意識的に早くやることを心がけている。
社会人1年目の時に読んだ、当時トリンプ社長の吉越浩一郎さん著の
「デッドライン仕事術」という本に書かれていた
「即断即決、即実行」
というフレーズを座右の銘にしている。

ビジネス現場で成果を出す人は、スピードを何よりも意識している。
当時、セブンイレブン・ジャパンでは偉大な先輩が何人か居たが、全ての人が感度が良く、少しでも可能性があると感じたら、すぐに(異常な人はその日に)現場に落とし込むスピード感を持っていた。

逆に成果を出していない人は、満点主義者の人が多かった。
もちろん満点が取れれば良いのではあるが、満点が評価ポイントでは無いことが多い。
凝り性の人であったり、重箱の隅を突くような人は、良いことはやっているのだが成果が出るのが遅くてトレンドが移行していたり、良いことをやっているのだが数値の評価がよくなかったり・・・。
その満点を目指すために使用した時間に対して、成果が見合っているかは常に考えないと評価は得られない。
なぜなら、経営者目線で評価すると、常に費用対効果を考えるからであり、趣味では無いのであるから投入時間に対する成果は求められてしまう。
(この点は研究職という仕事や安全管理という仕事では真逆であろう)
そういう意味では、その仕事をするために掛かった時給はいくらか、ということも常に考える必要がある。


なぜ、人はすぐにやれないのか?


この答えについては、私は当初は個人の意識の問題だと考えていた。
しかし、最近になって理解したのは、「人類の生存戦略として多様性が遺伝的に埋め込まれているので仕方ない。」ということである。
みんながみんな、すぐに実行する人間ばかりであったら、間違った決断をした際に人類は全滅してしまう。
「俺はやりたくない」という人間がいるから、人類は全滅せずに生き残ってきたのである。

そうであるから、すぐやれない自分を問題に感じることは全くない。
寧ろ、俺のすぐやれないスキルのおかげで、人類は生き残ってきたのだと思ってもいいくらいだ。

しかし、ビジネス現場は無常である。
人類の生存戦略としての遺伝的な特性とは別に、ビジネス現場での生存戦略を取る必要がある。
よって、意識するのはビジネスにおいて自分がどう演じるかである。


すぐやる自分を演じる


すぐやれないのは、自分の人間としての生存戦略上の特性であるので大事にしても良い。
でも、ビジネス現場では「すぐやる自分」を演じてみる価値はある

そうは言っても・・・という方には台本を作ることをお勧めする。
ドラマや映画で役者さんが使うアレである。
実はここにヒントが隠されている。

実は「演じる」ということも、人間が生存戦略で持っている特性でなのである。
人間は集団で生活する生き物である。
狩猟にせよ、農業にせよ、仲間がいるということは生産性を高めて、生存率を上げるために重要な要素である。
そのため、人間には元来から「演じる」という特性を兼ね備えている。

特に集団の中で社会的役割を果たすことは重要であり、社会的期待(集団で期待される役割)と社会的適応(他集団とのコミュニケーション)を演じることで獲得してきたと考えられる。

人間は演じることは得意なのである。
そうであるから、演じるための台本を作れば良いのである。


まとめ


人間には様々な特性がある。
それは人類の生存戦略から生まれた多様性の賜物であり、それ自体は否定する必要はない。
しかし、多くのビジネス現場においては、「すぐやる」ということが大きなアドバンテージを産み出すことが多い。
そのためには、人類の生存戦略のもう一つの特性である「演じる力」を最大限に活かすことが必要である。
まずは、すぐやる自分を演じるための台本を作ってみて欲しい。

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