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好きを貫くか悩んだ末、日本の大学を卒業後フランス大学留学を選んだ理由 【自己紹介】

はじめまして!あやと申します。
たくさんの記事の中から、このページに目を留めていただきありがとうございます!
私は今南仏・トゥールーズの大学の学士課程で音楽学を専攻しています。フランスで音楽学を専攻しているというと音楽がすごくできるやつなのではないかと思われるかもしれませんが、全くそうではありません… 楽器を専門的に習ったこともなく、最近まで長調と短調の違いもよく理解していませんでした。そんな私ですが、ただ、名前にもあるとおり、中学・高校と6年間吹奏楽部でパーカッションにのめり込み、いつかきちんと音楽を勉強することに憧れを持っていました。

1年半前にフランスに来てから、この留学生活ももう2年目に入りました。先日24歳になったのを機に、自分の体験を形に残そうとこれからnoteを始めようという訳ですが、なぜ就職のタイミングで留学を選んだのか?なぜ音楽なのか?今回はまずフランス大学留学という選択について書いていきたいと思います。
私が大学生の時、卒業したら留学してこんなにも長く海外にいるなんて思いもしていませんでした。そして今から1年前でさえ、私が最終的に音楽を勉強することになるとは思いもしませんでした。

留学2年目。毎日宇宙、日々節約

元々ひとり旅するのが好きで、バイトでお金を貯めてはアメリカやフランスの地方を旅行していましたが、後にこんなに長期で留学に来ることになるとは考えてもいませんでした。日本の大学時代はフランス語とフランス文化を専攻していましたが、今は学士の2年目で音楽学を勉強しています(奇跡的に合格した)。
私の学部には近隣のイタリアやアフリカなどから来た外国の子は多少いますが、中学や高校からフランスに住んでいるとかで、完全な留学生は私一人しかいません。だから最初は自分だけが言葉のハンデを背負っているように思えて心細くなる時もありましたが、とにかくみんなが優しいんです。音楽学部の授業は、実技よりはどちらかというと音楽史など論理の授業が中心でよく迷子になりますが、クラスの子たちが勉強会を開いたり日ごろ助けてくれるおかげで、続けてこられています。

去年は1年間同じく南部にあるリヨンとボルドーの語学学校でフランス語を勉強した後、様々な大学に出願しましたが、唯一受け入れ許可を頂いたのが今の大学で、2年生に編入という形で入学しました(ぼーっとしていたら既に1年生への出願期間は終わっていた)。

私の始まりの地、リヨン
たくさんの出会いと居場所をくれた私のホーム、ボルドー


大学留学というのは、毎日授業や試験という宇宙空間の中に放り込まれ、暗号を読み解いているようなものです。間違いありません。それまで音楽学どころかきちんと楽典も理解してこなかった私にとって、毎回未知なる単語が飛び交う授業は、暗号の通信のようにしか思えません。
フランス留学ですが、フランスだからといって全くおしゃれな生活ではありません。思ったよりもアルバイトが見つからず、家賃の為に激安物件に住んだところ、5匹のねずみとの共同生活が始まってしまった時期もあります。
そんな日々トラブルを拾って歩いているような生活ですが、それでも毎日が楽しくてしかたがありません。あの時この選択をした自分に、この選択をさせてもらえる環境にあったことに感謝しながら1日1日精進していくのみですが、留学という選択肢を取ろうと心に決めるまでに、色々回り道していました…

就職よりも留学?

留学を選ぶことの壁

大学3年生、まわりがみんな就活に向けて準備していく中で、それをやろうとしないと少数派に入ると思います。私は、就活は働く上での責任とマナーを身につけ、自分と向き合う大切な過程だと思っています。ただ、当時は自分が会社に入って働くことが想像できず、何かどれも違うようなもやもやをずっと抱えていて、3年生後半から4年生にかけての就活真っ只中の時期に、何もせずに半年の間ただただずっと迷っていました。その時の私には、就職活動というのが個性を失っていく過程にしか見えず、変な話ですがこのまま就職したら自分の人生が終わってしまうように感じたのです。それでも、卒業したら必ず就活して就職するものなのだと思い込んでいて、自分が本当は心では留学に行きたがっているということにさえ気がついていませんでした。
留学に行く、特に在学中ではなく卒業してから就活ではなく留学を選ぶとなると、色々な声があると思います。

「海外で勉強するためのお金を自分で貯められるの?」「向こうに行って何を勉強するの?」そして一番は、
留学に行ったところで、帰ってきてからどうするの?」

当時の私は、留学に行ったらみんなから数年社会人として遅れを取ってしまうことに恐怖を感じていたし、それがとても深刻なことだと思っていました。自分の周りの多くの子たちが選んでいる道とは別の選択をするのは、未知の世界です。自分自身も留学に行きたい気持ちには気づいたものの、帰ってきてからどうするのか全くわからず、それが一番の恐怖でした。
でもその時、ゼミの先生に頂いたのが「人は挑戦しなければ一生成長しない」という言葉でした。4年生の夏に、やっと留学に行くことを決心しました。

留学に行くとなると、目的やその後どうするのか答えを求められることが多いですが、適当に理由をつけたらいいのだろうなと今は思います。周りに説明するのに表向きな、そして自分の留学の大まかな目標を設定する為にも理由は必要ですが、何かしたいと思った時って直感的な思いつきなんじゃないかと思うので、理由はあとづけでもいいんだと思います。
それがその先何につながるか全くわからないようなことでも、その時やりたいと思ったことを積み重ねていくことが将来を造っていくんだと信じて、目の前のことに全力で向き合っていくことにしています!

そういう訳で、”自分の好きなことを最大限まで極めたい”と、留学することになりました。日本で「新卒」「就活」という言葉で選択肢を縛られたように感じていたのに、海外に出ると色んな年代の人が留学に来ていて、人の数だけ生き方があって、何だもっと色んな道があったのか!と日々気づきがあります。

自分のすきなもの

私には2つ好きな世界があります。
「海外でコミュニケーションを取り、自分の知らない文化に触れること」と、「音楽」です。中学生の時、テレビで海外のドラマを見てからずっと自分も海外で生活を送ることを夢に見て、英語だとみんなが学んでいるので、じゃあ自分は何かそれ以外の言語をマスターしてみたい!と思ったのがきっかけで、大学でフランス語の学部を選びました。
ただ、音楽に関しては、中学生の時から毎日部活漬けで、いつか学校でちゃんと音楽を勉強してみたいと憧れを持っていましたが、大学でフランス語学部に入ってからは、それまで毎日していた練習を一切辞め、しばらく音楽からは離れていました。吹奏楽部に本気で没頭している人なら、誰もが一度は音楽大学に憧れると思います。私もその一人でしたが、実力の面でも、何より費用の面でも、普通は中々難しいものです。自分の本当にすきなものに進むことは怖いし、覚悟がいることです。
だからもちろん留学に来た当初、少しどこかで音楽ができればいいなと思ってはいたものの、それを勉強する予定は全くなかったのです。

180度違う専攻 フランス文化→音楽学

フランスでは、3月あたりから大学の出願手続きが始まります(フランスの現地学生、既にこちらに住んでいる留学生の場合。日本からの出願はもう少し前が期日になります!)。
私も大学1年生に登録する為に3月に出願する予定でしたが、日本での専攻がフランス語だった私は、フランスに来るとみんなと同じ言語を喋るだけで、何も専攻がないことになってしまうと気づきました。これは盲点でした…
学部を選ぶのにまた悩むこととなってしまい、言語学、国際関係学、フランス文学など、また大学院の日本語学科なども考えましたが、フランスまで来て日本語学科を選んでも新しいことをたくさん学ぶことができないし…と迷っていました。
そんな時、急に音楽という選択が飛び出してきたのです。音楽を勉強する=実技の受験が必要な音楽院(フランス各地に音楽専門学校がある)への入学だと思っていたので、音楽をちゃんと学校で学ぶことなんて自分には縁遠いものだと思って視野にも入れていなかったのですが、大学の音楽学部であれば、理論という形にはなっても自分の好きなことを学べることに気づいたのです。しかし、もう大学1年目への出願期間は過ぎ、残されていたのは2年生か3年生への編入でした…

留学生が出願する場合、それまで何を学んだかを含めて考査されるので、全く音楽学に関する経歴がない私が2年目に受け入れられるかどうかは正直賭けでした。だから、とにかく頑張って志望動機を書きました!志望動機をすごく頑張って書いたんです!とにかく、私は音楽が大好きで、すごくやる気があって、どうしてもこの学部で勉強したい!と全熱を込めて書きました。
そうしたら数校のうち、今の私の大学に受け入れてもらえたのです。今は論理を勉強しつつ、大学のオーケストラ部でティンパニの専属になり、大好きな音楽ライフを送っています😊

自分で考えて決めた道は、何でも最高!!

こうして右往左往していますが、自分のやりたいことを実現できることはやっぱり幸せなことだなと思いながら、自分の選択を尊重してくれている周りに日々感謝の思いです。留学に来る前、半年間バイトをして費用を貯めてからこちらに来ましたが、何より職についてお金を得るのが少し先になることを許してくれた両親、留学の背中を押してくださった先生、自分の選択を後押ししてもらえる環境にあったことに感謝しなければいけません。

留学に関する費用は必ず全て自分でどうにかすると決めてこちらに来ましたが、ありがたいことに、フランスの大学は学費が無料で、学生への食料配布も頻繁にあるので費用の面でかなり助かっています。思っていたよりこちらでのアルバイトが見つからず、いまだに月200円生活を継続中です😂
でもお金が十分になくても留学はできます。決して余裕のある生活ではありませんが、毎日が本当に楽しいです!!!

思いのほか長々と書いてしまった文章を、こんな最後まで目を通していただいた方、ありがとうございます。これから、フランスのリアルな学生生活、音楽学奮闘記やフランスの全般の生活情報など日々学んだことを書いていきたいと思いますので、留学を迷っている誰かが、こんな奴でも留学できるのか、それなら私もできるわという目で楽しく読んでいただけたら幸いです!

誰でもやりたいと思ったことに挑戦していいんだと、誰かに少しでもそう思っていただけるような記事をこれから書けたら嬉しいです。

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自己紹介

最後までご覧頂きありがとうございます💓 食べることが大好きで、私のエネルギーの源です!が、今は収入源がなく食費が払えないので、サポートして頂けると私の来月の生活に直結してかなり助かります🙇‍♀️仏語と音楽で仕事をすることが目標。一緒に未来を応援いただけたらとても嬉しいです!