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大学教員の部屋

大学の先生の部屋のことを「研究室」と呼びます。研究室の広さやレイアウトは大学によって異なり(特に私立と国立は違う!)、その箱をどのように使うかというところに教員の個性が現れます。

今回は、そんな知られざる世界についてつぶやきます。

そもそも研究室って何?

字義どおり、研究をする場所です。

小学校から高校までは「職員室」なるものがあって集団で1フロアを利用してましたよね。それが個室の集まりになり、1つの建物だったりする。そんなイメージです。

職員室と違って、研究室は各個人のプライベートスペースです。第二の自宅、仕事場でありリラックスする場でもあります。

研究室の広さ

大学により異なりますが、私のみたところ3~8畳くらいまでが一般的な気がします。縦長の場合と横長の場合がありますが、たいていは本がびっしり並んでいます。教授によっては本や資料に埋もれて生活している人もいます笑

これは文系の話で、理系の先生の研究室は実験室と併設されていることが多いので、また雰囲気は異なります。

個室か半個室か、共有スペースか?
これも大学によりますが、職位や立場により異なる大学が多いです。
たとえば

・非常勤講師(1コマ~数コマのみ外部から担当しに来る先生)→職員室
・助手・助教・講師→2~3名の共同個室
・准教授→1名の個室
・教授→1名の個室(特権により広くなることも?)
・学部長、副学長→広々としたスペースに応接ソファ付の個室

私が知る限りはこんな感じでしょうか。

非常勤講師は、職員室なので他の先生と仲良くなる機会が多いです。(私はこのかけもち時代にとっても可愛がってもらいました。当時の先生方、ありがとうございますm(__)m)

助教など共同研究室の場合は、結構気をつかいます。でも、研究の相談とか授業の相談ってかえってやりやすいというメリットもあります。

准教授以上になると個室が与えられます。落ち着くんですが孤立感は増します笑 責任や仕事も増えるなかで、個業化するイメージですね。

国立大学にいたときはこういう面でも、職位の序列は相当はっきりしていました。私立大学の方がゆるいです。

研究室への在籍時間

研究室は、研究の拠点となるべきところです。
1日中、研究室に籠って文献を読み、あるとき調査に出かけ、論文を書き・・という「研究者」らしい生活。私、憧れます。

というのも、そんなぜいたくな時間を過ごせることがほぼないから!
春季休暇か夏季休暇の、ごくわずかな時間くらいです。その間に海外に出かけたりすると、さらに「研究室」として在籍時間が減ります。

学期中、ほとんどは「出勤する→授業準備→授業→その整理」に追われます。(授業に時間をかけない先生は、研究室利用の時間も増えますが、私はそうできずにやきもきすることが多いタイプです)

この流れの合間に、学生の進路相談や身の上相談、研究指導やら、同僚教員との打ち合わせなどがぎゅうぎゅうと入ります。

また、私は複数キャンパスの移動もある立場ですので、一か所にとどまること自体がないです。研究室に観葉植物くらいは置いていますが、水やりを忘れそうになることもしばしばです。

来室のススメ

研究室は大学教員の生態の一部です。

大学生の方は、その場に行って雰囲気を感じてみてください。本や資料がどのように配置されているか、壁やレイアウトのスペースがどのように活用されているか。どのくらい機能的か。

学生とのゼミ写真が多かったり、家族の写真が飾られていたりする場合と、研究資料しかない部屋とでは、ずいぶんキャラクターって違いますよね。

あと、どのような「におい」がするかも、個人的には重要です(笑)
アロマオイルやお香をたく先生もいらっしゃいます。図書館のようなにおいがする「THE研究室」もありますし、何やらタバコ臭いお部屋もあります。

変な話ですが、五感を研ぎ澄まして大学教員の研究室を感じてみてください。その大学教員の生態が、その人らしさがみえてきて面白いですよ。

私は気分を変えるため、研究室の配置換えや印象操作を定期的にしています。(飽き性なのがバレバレですね)

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