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見捨てられ不安

人間関係がうまくいかない方に共通している「想い」があります。
これはその本人が気付いている場合もあれば、全く気付いていないこともあります。

それは「誰からも嫌われないように」「誰からも否定されないように」という想いです。
これを「見捨てられ不安(見放され不安)」といいます。

見捨てられ不安によって人から嫌われないよう、誰からも好かれようという事になるんですが、これは「人から認められたい・求められたい」という想いの表れなんです。

幼いころ、愛情を感じることなく育って来てしまうと、自分自身が何者なのか、自分はこの世に存在して良いのか、という事が分からなくなってしまいます。

子供の頃に「あなたはあなたのままで良いんだよ」という風に愛情を注がれていれば、こうはならないんですね。

そうではなく、あーしなさい、こーしなさい、と言われ続けたり、或いは「何であなたはそうなの」といつも怒られたり、または全く興味を示してもらえなかったりしてしまうと、自分の存在価値について疑問を持ってしまいます。

結果として「自分がダメだから」というように考えてしまって、どんどん深みに嵌ってしまうんです。
これが「自己否定感」となります。

自分で自分を否定してしまう以上、どこに存在意義を見出すかとなると、他人から認めてもらう事によって「自分の存在」を確認しようとします。

なので、必要以上に周りに対して気を配ってみたり、本来自分がしなくても良いようなことまでやろうとしたりと、自分を良く見せようと努力をします。
これは自己犠牲を伴っていますから、ココロに良いはずがないんです。

更に付け加えるならこのような想いが「依存」の元となり、相手に言われるがまま、相手が望むままの「私」になろうとしてしまい、相手にしがみついてしまうようになってしまいます。

そのうち一緒に居てもつらくなってしまったり、相手から精神的、肉体的に傷付けられるようになってもそこから離れられなくなってしまい、DVや虐待へと発展してしまいます。

人間関係の基本はまず「自分」です。
しっかりと自分を認めて、今の自分で良いと思っていけるようになっていくことが大切になります。
それが「自分を大切にする」ということであり、本当の意味で「相手も大切に出来る」自分になることが出来ます。

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