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上手な「並」の先生は一年間をふりかえり、思い出を2月末に確認する。2

昨日、こんな記事を書いたんですが、

書いたのを読み直してみて、もっと書きたいことが
あったのを思い出し、いてもたってもいられなくなったので
続きを書きます。
なおこのまま読まれても良いのですが、前回のを読んでから読まれると
より分かりやすいので、もしよかったら前回の記事を先にご覧ください。

楽しみながら思い出を作ろう。
前回はすでにとってあった写真を活用してスライドショーを作るというのを紹介しました。
でも時間に余裕があり、もうひと手間くわえてもいいのなら
「ええねん」のスライドショーをお勧めします。
「ええねん」は説明が要らないほど有名なウルフルズの曲で
CMや結婚式の映像なんかで使われてますが
これの学級バージョンを作ります。

やり方は簡単で、8つ切りの画用紙にクラスの好きなところを
大きめな字で書いて、写真に撮るだけ。
そして写真をスライドショーにして、「ええねん」をBGMにすると
なんかいい感じのものができます。
「もうしてるよ。」という方もおられるかもしれませんが
上手な「並」の先生は、声かけが違います。
「みんながいてよかったと思うことはないかな?」とか
「みんなといるのがたのしいっておもったことは?」とか
「またみんなとやりたいとおもったことは?」などと
上手く質問されるのです。
もともと、紙に自由に文字を書くのは楽しいので
テンション高く好きに書いていた子たちが、
先生の声かけで、仲間づくりにつながるようなコメントを
書くようになるのです。
この活動のもう一ついいところは、本当は顔と言葉が
一緒に写真に納まるといいのですが、ダメな時はフリップだけでも
乗せることが可能な点と、受験シーズンになり学校に来ない子たちにも
リモートというか各自の家で用意してもらえるところだと思います。
この時期みんないたら一緒に鑑賞すればいいし
いなければ学校最後の日に用意しておいてみてもいいと思います。

6年生には 思い出の学校の写真を

また 6 年生には同じスライドショーでも
残りの小学校での機関を充実したものにするために
思い出に残るようなものを作るのもおすすめです。
具体的には子どもたちに画像が取れる機会を持たせて
学校中の好きなところで学校の風景写真を撮りに行かせるというものです。
枚数については限定しません。3枚しか取らない子がいてもいいし
100枚近く取る子もいてもいいです。
ただし 時間は決めて 時間内に戻ってくるように話します。
そして撮った自分の好きな場所の写真を集約してスライドショーに
するために自分で撮った写真から3枚から5枚に絞る作業を入れます。
その際に友達と話したり自分で決めたり嬉しそうに選ぶし、
ほとんどの子が自分が何でこの写真を撮ったのかというのを
話すと思います。
そんなこんなで選んだ写真を集めて1枚のスライドショーにすると
間違いなく子ども達の心に残ります。
そしてだいたいそうなのですが家の人も欲しいという話になって
スライドショーを欲しがられます。
この取り組みのいいところは 他の子たちが映り込んでない写真ばかりに
なると思うので、肖像権の問題がおこりにくいことです。
そのためスライドショーを見た後もし学級の予算が残ってれば
DVD などにしてみんなに配ることも可能です。

準備ができないくらい つらい時は、ハッピーレターで

兵庫県の名人に古川光弘さんという方がいます。
全国で講演するぐらいすごい人なんですが、この方の実践は
教育効果の高いものは専門知識が詰まった名人技なのに
人にやさしくするものは誰でも再現性があって、
上手な「並」の先生向けという、本当にすごい、幅の広い実践家です。
さてその先生の実践に「ハッピーレター」というのがあって
要は子ども同士でお手紙を書くのですが
便箋が2回分がくっついていて、手紙をもらった人は
すぐにその隣の便せんにお返事を書くというのがおもしろい点です。
この実践ふだんあまり手紙を書きそうもないやんちゃな子が
真剣に取り組むんです。
やっぱりお返事をもらうのは誰でもうれしいのだと思います。
しかも手紙を書けば手紙を書くほどお返事が返ってくるので
どんどん面白さにハマってやっていきます。
ただ気をつけるのは時間を決めてみんなでやること。
子どもに自由にさせるとこそこそ相手の悪いことも書き始めるので
ある程度教師がその辺を見て気づけるようにするため
授業の合間などにするとよいかと思います。
これは逆に言えば、年度末の忙しさで辛かったり
人間関係でくたびれたりしたときなどにおすすめで
ちょっとコピーをすれば子ども達がすすめるので教師にとっても
立て直すチャンスになります。

ただ見るだけでも大変楽しいのですが、ふりかえりをした後
もうひと手間くわえることで、より最後の瞬間に向けて
子どもも大人も団結して動けます。
こういう熱いクラスが減ってきたようにも思うので
ぜひ上手な「並」の先生に習ってやっていただけたらと思います。

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