雪かき

友達に自分の好きな音楽を知ってもらいたくて書いた文章をせっかくなのでnoteに置いてま…

雪かき

友達に自分の好きな音楽を知ってもらいたくて書いた文章をせっかくなのでnoteに置いてます。 音楽は詳しくないですが大好きです。

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    僕の大好きな音楽について語ります。

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心の側に。踊ってばかりの国

 いついかなる時でも血と共に僕の体の中をぐるぐる巡っているのが、踊ってばかりの国の音楽だ。バンドを知ったのは数年前のことだが、ボーカル下津光史の弾き語りライブを見に行ったことをきっかけにドハマりし、2023年に最も聴いたバンドは踊ってばかりの国となった。彼らの奏でる音はロックンロールであり、サイケデリックであり、バラードであり、ディストピアでありユートピアである。言葉では修飾しきれない神秘的で危険な美しさがこのバンドには秘められている。  好き嫌いは分かれるかもしれないが、

    • 剥き出しの魂、銀杏BOYZ

       どうしようもなく心がボロボロになっているときに、心のモヤモヤを叫び狂いながらぶっ壊してくれるのが銀杏BOYZというバンドである。ちょっと女の子にはオススメできないくらいには下品で最低なことを歌っている曲も多いが、その分だけ(?)このバンドがさらけ出している剝き出しの衝動が、僕の心の一番深いところをこれでもかというくらい揺さぶってくれる。  まず聴いて驚くのはその音量だ。耳が壊れる。ハイが、ミドルが、ベースが、うるさすぎる。ここまで真っ直ぐに「おい、俺の音楽を、聴け!!!」

      • ゴッドファーザー

         好きな映画ランキング5本の指には入るのが、世界最高のマフィア映画『ゴッドファーザー』だ。『グッドフェローズ』『スカーフェイス』『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』など有名どころのギャング映画を見たけど、『ゴッドファーザー』は頭一つ抜けた男たちのカッコよさがある。  戦後ニューヨークの裏社会を牛耳るイタリアンマフィアのファミリーの長ドン・コルレオーネが派閥争いによって銃撃を受け、衰退の一路を辿るコルレオーネファミリーを、若きマイケル・コルレオーネがそのキレッキレの

        • 鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎

           最近映画館で映画を見てないなと思い、あまり乗り気でない友人を無理やり引き連れてツイッターで流れてきてからずっと気になっていた『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』を見に行った。久しぶりに映画館で映画を見た高揚もあったかもしれないが、結論を言うと非常に見応えのある、お値段以上の映画だった。  「鬼太郎誕生」と銘打っているのだから、五体満足だった昔の目玉おやじが、妖怪たちをバッタバッタと倒していくようなアクション映画要素を期待していたのだが、実際は思ったよりストーリーに重きを置いた戦後復

        心の側に。踊ってばかりの国

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          ジャンル融合の音楽化学反応

          Cats & Dogs / KID FRESINO(feat.カネコアヤノ)  ついこの間、ゆるふわギャング&踊ってばかりの国という音楽ジャンルを跨いだはぐれ者同士による共作single『no.9』が発表された。聴くや否やHIPHOPとフォークの融合はかくも美しいものだったのか、と目から鱗だった(この曲についても後に触れる)。そこでふと思い出したのがこの曲、“Cats & Dogs”である。  はっきり言ってしまうと、僕はあまりHIPHOPやラップが好きじゃない。正直聴い

          ジャンル融合の音楽化学反応

          時代を切り裂け!!『無罪モラトリアム』

           この国を代表する女性ヴォーカル・椎名林檎のデビュー作であり最高傑作であるこのアルバムは、清潔さと卑猥さ、安心感と焦燥感、抒情と発狂、理論とユーモア、老成による達観と若さによる無鉄砲の共存したカオス極まる大名盤となっている。歌詞も歌唱もミックスも、現在椎名林檎が在籍している無敵の実力派バンド東京事変と比較すればそれはもうむちゃくちゃであるが、その頃の彼女にしかできなかった表現が前面に出された圧巻の一枚だ。  収録曲全てが高校時代からメジャーデビューまでの10代の間に書き上げ

          時代を切り裂け!!『無罪モラトリアム』

          more than words/羊文学

           羊文学、タイアップでもめちゃくちゃ良い曲作ってきますね。  今放送中のアニメ呪術廻戦2期のエンディングなんですけど、ギターボーカルで作詞作曲の塩塚さんは、書き下ろしのために漫画全巻読んだみたいです。さすが。僕はアニメ勢なので作品のストーリーと歌詞の照らし合わせによる解釈はできませんが、「羊文学的文学」が前に出た詩的で美しい歌詞だと思いました。上手く自分たちのフィールドに落とし込んで昇華させてると思います。  それより曲が良い。曲が、良い。声が良い。ハモリが良い。楽器の音

          more than words/羊文学

          突き抜けて青空

           skycave /TEMPLIME&星宮とと  今年の夏、僕が間違いなく1番聞いたEPです。打ち込みをベースとしたボカロ畑の音楽なんですが、とにかく音色が気持ちいいのだ。。気持ちいい瞬間に気持ちいい音をピタリと当ててきます。  本来バンドサウンドが好きで打ち込み音楽はあんまり好きじゃない(なんなら苦手)な僕でも初めて聴いた時から抵抗なく踊れました。どうやってるんか分からんけど打ち込みの中に「生音感、ライヴ感」を出すのがめちゃくちゃ上手いです(3曲目のtiredとかは流石

          突き抜けて青空

          のほほん、工藤祐次郎

           アコースティックサウンドのアーティストではトップクラスに好き、工藤祐次郎。定期的に必ず聴きたくなる曲風。見た目は髭オヤジですが奏でる音楽は懐かしくて繊細で楽しいです。  宮崎県出身のバックグラウンドから感じられるどこかのんびりとした田舎っぽさ、叙情さを音楽にするのがこの上なく上手い。歌い方や声なんかは捉え方によってはだいぶ下手くそですが、彼の作詞と演奏にはあの声しかありえないし、あの声以上のものはないです。  正直まだまだメインストリームには引っ掛かってないですが、曽我

          のほほん、工藤祐次郎

          夏は!ねばやん!!

           僕の中で夏の代名詞と言えばこのバンド、ねばやんことnever young beachであります。軽快なリズムと力の抜けた歌唱が何とも耳に心地良い。海の家とかでかかってそう。  個人的には早めに大学の授業が終わったクソ暑い日、座りたいがためにダラダラと普通電車で帰ってる時にこのバンドを聴いていた時が「あ、夏だな」の最高潮でした(家でガリガリ君を冷やしていると尚良し)。  全体を通して60s~の日本語ロックサウンドに影響を受けており、言葉選びも日本人の叙情性が感じられどこか

          夏は!ねばやん!!

          andymori『andymori』

          andymori『andymori』  ベスト盤と言われれば信じてしまうレベルの完成度。初めて聴いた時から今に至るまで僕の心を掴んで離さない。若さゆえのじれったさとその美しさの衝動を音に変換させた最高峰の作品。バンドサウンドを前面に出したロック音とどこか懐かしさを感じるリリックが相まって彼らにしか奏でることの出来ない音楽が出来上がった。  学生時代にバックパッカーとして世界を放浪した経験があり、このバンドでギターボーカルをとる小山田壮平のテクニックを感じさせない親戚のお兄

          andymori『andymori』