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吉田松陰先生

【覚悟の磨き方】という本がある。
超訳 吉田松陰 /編訳 池田貴将
この本は僕のバイブルだ。
まずタイトルが格好良すぎる。


ペンキ屋下積み時代の22〜23歳の頃
会社の先輩に勧めてもらったのがこの本だ。


その先輩は一言で言うと元ヤンだ。
だが、本をたくさん読む人だった。
悪い事をして捕まった時、本にハマったらしい。


先輩の話はいつも面白かった。
僕はそんな先輩の話しを聞くのが好きだった。


漫画以外の本を読む習慣がなかった僕に
本を読むキッカケを与えてくれたのもその先輩だ。

「一回読んでみなよ」

先輩はそう言うと僕にその本を貸してくれた。
パラっとページをめくってみると
ページ全体にビッシリと文字が書いてあるタイプではなかったので読みやすそうだった。


家に帰り改めて本をめくった1ページ目の言葉に
受けた衝撃を今でも覚えている。


この命をどう使い切るか。
ついに志を立てる時がきた。



僕は恥ずかしながら今まで勉強を熱心に行ってこなかったので吉田松陰がどんな人なのかを知らなかった。


だが背筋が伸びた。
そして一瞬で引き込まれた。


30歳で亡くなった吉田松陰の型破りな生き方
熱い言葉に夢中になって読み進めた。
そしてあっという間に読み終わってしまった。


それから僕は色んな本を読むようになったのだけれど、この本は今でも何回も読み返している。


それに今まで少なくとも10冊以上は買っている。
好きな人にはプレゼントしたくなってしまうからだ。


中学からの親友の結婚式の友人代表スピーチを頼まれた時も、この本から一部抜粋した。



当時僕たちは27歳になる年だった。
友人代表スピーチが始まる頃、会場の同年代の皆はそれぞれ談笑を交わしていたが、僕が話し始めると静かにスピーチを聞いてくれた。


思い出話で少々笑いも起こったりしながら
最後に本の一部と自分の言葉を組み合わせて
新郎新婦への言葉を送った。
そしてスピーチを終えると大きな拍手が沸き起こった。


ミッションコンプリートだ。


式の後、なんと親友の会社の社長がわざわざ僕の元に来てくださりこう言葉をかけてくれたのだ。

「私は立場上数々の結婚式に招待されてきましたが、本当に良いスピーチでした。ありがとう」と。


有り難い言葉と共に握手を求めてくれたのだ。
僕はとても嬉しくなって、こちらこそありがとうございます的な事を言ったと思う。


こんな素敵な気持ちにさせてくれたのもこの本のお陰だ。


何か人生に迷った時、大きな覚悟を決める時
吉田松陰先生は今でも現代に生きる僕らの背中を厳しくも優しく押してくれる。


25歳の時に会社から独立できたのも
この本を読んで覚悟を磨いていたからだろう。


今年は久しぶりに松陰神社に行こうと思う。


そしてこれからも覚悟を磨き続け本気で生きていこうと思う。


実はたとひ 武蔵の野辺に 朽ちぬとも
留め置かまし 大和魂


【覚悟の磨き方】とは、そんな僕の人生の中で何度も読み返す大切な一冊なのだ。

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