歓喜の瞬間(episode3)
その瞬間は来た。
マジか!
私は、K上司のために、
そして、素人は子供にサッカーを
教えていけない。
だから、C級のコーチングライセンスを
取得しに行った。
ここでの出会いが
また人生をこじらかせる。
難なく、取得し、
受け持っている低学年のために、
必死で2年くらいついた。
そんなある日、
監督が来なくなった。
またスポ少年団の
親が不倫してる疑惑が出た。
ボランティアなのに、
うちの子出してくださいよ。
何何コーチとうるさい日々が続いた。
この業界は、
親や地域で協力して、
貴重な休みを犠牲にして、
練習や試合に明け暮れる。
私の婚活もできんわ。
そんな矢先に、部員が二人辞めた。
その親は不倫疑惑の方々。
親の顔が見なくなったけど、
親の一人から、
『監督もいないし、他の子もいる前でそう
いうことするのは、よくない。
それで、辞めさせたんです。』
唐突だな。
それで
『それで、二人からクレームがきて、
監督との連絡も取れないから、
わざわざ代表のうちに押し掛けて、
訴えるなど、部費返せなど。』
世の中の親バカ自分の子供しか
見えていないのか。
仮に他の人からどう思われているか
時には客観視することも必要だ
話は監督のクラブハウスに
私が遊びに行ったとき、
監督
『あっ、その話。
俺も詳しくは聞いてないけど、
t子の父親とh太の母親がすごくベタベタ
してる話だろ。大人がいちスポ少で
そういうのはよくない。
でもな、恋沙汰に子供を巻き込むなよ。
もし好きになったら、子供たちが
いない場所で勝手にやってろよ。
いちいち、いるとこでやるから、
スキャンダルみたいに
問題になるんだろ。
もっとよくないのは、相談もせずに、
自分達の都合だけで辞めさせた親だ。
実際、t子の親も迎えに行くの自粛した
らしいよ、お爺ちゃんやおばあちゃんが
わざわざ学校の外に隠れるように迎えに
行って、なんも悪いことしてないのに。
しかも、気持ちわるいから、もっと外に
行ってくださいって誰かが言うらしいな。
おまえなら、どう思う?
それとさ、t子の母親から、
『あいつとは別れるので、t子を
辞めさせないでください。
あいつとは離婚するので
お願いします。』と、
涙ながらに来たんだよ。
でもさ、おまえ俺が急に来なくなった
理由分かる?
教えてやるよ、
俺が平日練習に、
ここをこうだから、
じゃあこうするんだよって。
子供らに教えてたら、
案の定聞かない。
じゃあ、俺、いる意味なくね。って
言った時
『はい、そうです。』って。
一人の子から言われてみ?
俺も頭きたけど、急に帰るのはアホだから
最後までいたよ。
次から行かなくなったけど、誰も
連絡もこねえよ。おまえだけだよ何何。
普段から、親が『監督いなければ、
勝ってたのに、あいついらないよな。』
っ言葉を子供らが鵜呑みにしてるから、
あのスポーツ少年団皆がそう思ってる。
じゃあ好きにやれば。何十年、俺が自分の
家族を犠牲にして、自分の子供らより、
知らない子を優先してきた。
うちの家内も、監督のオーダーで
試合に出れない子の親からは、
無視されたり、嫌な想いしてきたよ。
うちの子たちは、
いっさい遊びにすら連れていけなかった。
なんせ、スポーツ少年団が優先だった
から。しかも、監督っていうけど、
俺だって人間だ。名前もある。
それに、どうせ他の親から
俺が忙しくなって当分来れなくなった
って言ってるんだろ。
誰かの言葉を信じるのは
簡単だ。でもよ、
真実をしらないで
都合のいい情報だけで
今回の件も結局、親同士で収まらないから
おまえも俺のところに
来てるわけだろ。』と、
私は、ポカーンもした。
サッカー名門校出身の親の子は、
何をしても許される。
しかも、その親が監督が来なくなって
から、当時の高学年を仕切っている。
自分の子を中心に。
そして、低学年の子は
私達は、グラウンドの端っこで
高学年の邪魔をしない日々。
そんなある日、
高校でいう選手権予選が始まった。
私は、いつも審判が担当だ。
審判がいないと
試合に参加できない。
講習会を受講して資格をもって、
試合に臨む。
だが、親のヤジや
今のはオフサイドだろ、ファールだろ。
なんだあの審判。
うちの子いじめないでよ。
監督たちからも、 今のファールだろ!
なんでとらない。
もの凄く嫌なのが、
審判だ。
そして、自分のスポ少の子たちは、
勝ち進み、私も強いチームの試合を
審判する日が続き、泣きそうだった。
そうこうしているうちに、
小さな町のクラブチームに
Pk戦で勝ち進んだ。
まさか。
そして、
準決勝で負けたが、
来週に3決がある。
監督が来ないのに
まさかな。
続く。
サポートはお互い様。 生きていれば、助け合いが必要だと思う。 上手くいかない時だって誰だってある。 そんな時に、決して一人にならないように。人間、手と手を取り合っていくことが 大切だと思う。