あなたはかけがえないのない、無価値な存在である
「あなたは、価値のある人物ですか?」
個々の人間の価値って、
なにをもって決められると思いますか?
自己肯定感の有無でしょうか。
毎日が充実しており、
生きることに幸せを感じている人は、
自分に価値があると言うでしょう。
逆に
悲観的で、自己肯定感の低い人は、
自分は価値のない人間と答えるでしょう。
はたまた、
客観的なステータスなのでしょうか。
世界に感動を与える
トップアスリートには価値があり、
親のスネをかじるニートには価値がない。
主観的、客観的な視点から、
その人物の価値は決められます。
ここで問題となるのが、
”自己肯定感の低いニート”は、
主観的、客観的な価値を失ってしまい、
人間の価値に階級が生まれてしまいます。
このことについては、
納得してしまう方も多いと思います。
会社で働き、日本に貢献している自分と、
なにも生み出さないニートが
同じ価値なわけがない、と。
ここで私は、
自分に価値があると思っているあなたに、
人間には価値の階級があると考えるあなたに、
あえて提唱します
あなたは、価値のない人間です
人間の価値はどう決まるのか、
自分の生きる価値は何なのか
この記事を通して、
一緒に考えていただければと思います。
1. トロッコ問題
あなたは、
トロッコ問題を知っていますか?
とても有名な話なので
知っている方も多いと思います。
概要を、簡単に説明します。
1人の犠牲で5人が助かるなら、
と思いレバーを引く人もいれば、
自らの手で人を死なせることをためらい、
レバーを引かない人もいるでしょう。
あなたは、どちらを選びましたか?
さて、ここであなたの選択肢に
少しちょっかいをかけましょう。
5人の命を救うためと、
レバーを引くことを決めたあなた。
ではもしも、
縛られている5人が凶悪な犯罪者で、
犠牲になった1人が
優秀な発明家だったらどうでしょう?
5人の犯罪者は、更生の見込みがありません。
一方で発明家は、
後世に残る偉大な発明をするかもしれません。
この場合でも、あなたはレバーを引きますか?
今、あなたの心が揺れたように、
誰しも心の中で
人間の価値に優劣をつけています。
このことを留意して、次へ進みましょう。
2. 現実のトロッコ問題
先述したトロッコ問題は、
あくまで架空の話です。
しかし、この問題は現実世界でも
起こり得ることをご存じでしょうか。
近年、自動車業界において
AIによる自動運転がトレンドに上がっています。
人間の操作は不要で、
座っているだけでAIが運転し、
目的地まで連れて行ってくれます。
しかしこの自動運転の技術、
あることが原因でなかなか実現しません。
その原因というのが、トロッコ問題です。
あるケースを考えてみましょう。
AIの倫理観の問題により、
自動運転技術は未だ実現には至っていません。
しかし今後、自動運転技術が実現された場合、
AIはなにを基準に人の価値を測るのでしょうか?
もう少し、深堀りしていきましょう。
3. あなたの価値
AIが人間に優劣をつけるようになると、
あなたの価値はどのように決まるのでしょう?
社会的ステータスでしょうか?
社会に与える影響の潜在的可能性でしょうか?
あなたの血液、臓器などの、
身体的特徴の希少性でしょうか?
AIが持つ基準によって、
あなたは最も価値のある人間にも、
まったくの無価値である人間にもなるのです。
幅広い友人関係を持ち、
毎日遊ぶことに充足感を得ているあなたも、
あなたの自己肯定感とは関係なく、
あなたは無価値な人間になり得るのです。
4. まとめ
あなたの社会的な地位も、
年齢も自己肯定感も、
なにもかも関係なく
あなたは無価値になることがあります。
他方、
自分に生きる価値がないと考えるあなたも、
世界で最も価値のある人になります。
「あなたの市場価値を高めるために」
このような文言を頻繁に目にします。
しかし、本当のあなたの価値は
あなたの意思とは関係のないところで
決められるのかもしれませんね。
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