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【映画】スペースで映画をみようの会_第1回「エイリアン」の恐怖の舞台

X(旧Twitter)のスペース機能で映画を同時上映

アストロ温泉鈴木さんの呼びかけで金曜の夜にスペースでおしゃべりしながら映画を同時上映。
以前、コロナ禍でそれこそ本当の金曜ロードショウの「タイタニック」をテレビで見ながらスペースで話したのが面白かったので、迷うことなく参加しました。楽しみ!

https://twitter.com/ASTROONSEN?ref_src=twsrc%5Egoogle%7Ctwcamp%5Eserp%7Ctwgr%5Eauthor

上映作品は「エイリアン」に決定

アストロさんに何を見たいか、水を向けられましたが決めきれず、沈黙のまま丸投げ。面倒見のよいアストロさんが「エイリアン」に決めてくれました。

ナイスセレクション!

心を乱さず楽しく見られそうです。
ちなみに、もし私が選ばないといけない状況だったら、「シャイニング」か「マッドマックス怒りのデスロード」と答える予定でした。

宇宙で「ホラー」って成立しにくくない?

「エイリアン」と言えば、私は「4」でリプリーがエイリアンを生むシーンが衝撃で、そのイメージが強く、第1作の印象はほとんど残っていませんでした。
全く覚えてない映画を新鮮な気持ちで見る。いいね!

視聴開始すぐ、「ホラー映画って、自分の生活に身近な方がより恐怖を覚えるはずなのに、宇宙船・宇宙が舞台なのは恐怖を感じにくいはずなのに」という感想が。

なるほど。考えたことなかったな。
確かに、宇宙は身近な物語空間ではない。

ただ、私は全く逆の感想を持っていました。
私が考える「恐怖」に必要な舞台設定は「隔絶」。

「ミスト」「ミザリー」「ソウ」「シャッターアイランド」「ミッドサマー」などなど。隔絶された空間で繰り広げられるサスペンス・スリラー・ホラー映画は枚挙に暇がありません。
宇宙空間はまさに隔絶された世界。
外に出れば空気も光もないことも。
生命体としての人間にとって、究極の「絶望的空間」が宇宙ではないでしょうか。絶望は「死に至る病」ですからね。

「エイリアン」公開当時の宇宙について調べてみた。

一方で、
「公開当時、世界は今よりも宇宙をもっと身近に感じていたのかも」
という考えも浮かびます。

「エイリアン」公開は1979年
未だ冷戦の中にあり、緊張と緩和を繰り返しながら、大国間の代理戦争は続いている頃です。
その中に宇宙開発の歴史もあり、数々の偉業が達成されます。

1957年 ソ連 スプートニク打ち上げ成功
1959年 ソ連 ルナ2号 月面到着
1969年 アメリカ アポロ計画 有人月面着陸
1977年 アメリカ ボイジャー計画 打ち上げ成功

宇宙に詳しくないので、思いつくのはこんなもんですが、この中で、私が強く心を動かされるのがスプートニクとボイジャーです。

スプートニクはやはり「ライカ犬」
宇宙空間の暗闇に放り出されたライカ犬。
閉ざされた宇宙船からのぞいた窓に去来する光と闇と無音の世界を想像すると、魂の芯から冷えていく、硬いゆるぎない恐怖と絶望と諦念に襲われます。
小説の一説ではありませんが、悲しく、打ちひしがれた時、私は宇宙に浮かぶライカ犬の瞳を思い浮かべます。

同じように、帰ることを許されず、宇宙に投げ出されたボイジャー。
しかし、これには地球外知的生命体に向けたメッセージが載せられているところに一抹の希望があります。

これは小さな、遠い世界からのプレゼントで、われわれの音・科学・画像・音楽・考え・感じ方を表したものです。私たちの死後も、本記録だけは生き延び、皆さんの元に届くことで、皆さんの想像の中に再び私たちがよみがえることができれば幸いです。」 
                アメリカ合衆国大統領ジミー・カーター

「エイリアン」は、この地球外知的生命体の発見を期待する世界の中で製作された作品であり、現在の私が感じる宇宙・宇宙の生命体との心的距離感はだいぶ異なるだろうなと想像します。

とはいえ、じゃあそれが宇宙空間を身近に感じるホラー要素と直結するかというと、そこまでは言えませんので、思いつきの範囲で。

ちなみに、私は1976年生まれ。
ボイジャーに載せられた「地球のプレゼント」は私がこの世に存在していた時の地球の音だと思うと、なんとも言えません。ビビる。

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