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書き換えられる記憶


古代ギリシャの哲学者 プラトン は、


「記憶には
    その人の過去が完全に保存されている」

  と 記憶を 絶対的なもの と捉えました。


記憶を研究する 認知心理学者
     エリザベス・ロフタス は、


「記憶は 川のように流れているもので、
    書き換えが可能で 全く信頼に値しないもの

    と 述べています。



私たちは、動画を再生するように
    記憶しているわけではありません。

私たちが映像や音をそのまま記憶できるのは
ほんの数秒程度。

その後、自分にとって必要な情報だけを取り出し、意味づけをして捉え直し、貯蔵するのです。

こんなことはありませんか?

同じ場を共有した人とその当時のことについて語ると、全く違う視点や見解はもちろん、誰が言ったかや、何を食べたか、など事象まで違っている…。

自分の記憶との違いに驚かされることがあります。

あなたの記憶は あなたオリジナル。


記憶には 自分だけのフィルター のようなものが
かかっています。

☑︎記憶は、関連あるもの同士がまとまり構造化
 され、いつの間にか整理された状態で保持
 される。 

☑︎保持している記憶に関連した情報に対して
 促進力をもつ。

☑︎時間の経過と共に詳細が思い出せなくなる。

☑︎【事後情報効果】により、後から与えられた
 情報によって変化する。


私たちは、「 自伝 」を 現在の自分と
つじつまが合うように編集している
のです。

情報をまとめたり、カテゴリー化したり、抽象化できるのは、人の記憶が曖昧だからこその能力。

記憶は、事実や真実とは異なる。


人は無意識のうちに過去の記憶を書き換えているのです。

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