見出し画像

あられ屋 餅武が大切にしていること

2018年秋〜、京都市下京区あられ屋 武中製菓㈱の新たな屋号として事業を開始。屋号名である「餅武(もちたけ mochitake)」はあられの主原料である餅米を一番大切にしていきたいという思いを込めて。(あとは単純に語呂が可愛いから)

画像1

左:餅女房    右:餅旦那 

あられの主原料である餅米を、餅武用に兵庫県丹波市 ふえのみち農園さん に依頼させてもらってます。品種は餅米「満月」。種から育てて頂いた稲苗を毎年5月に手植え、以降は草刈り等を手伝い、9月末頃に稲刈りを行います。

2020年から一切除草剤を使わず栽培していきます。(過去2年も田植え前後での使用のみです。)
今年の田んぼの様子は田んぼ生長記録2020をご覧下さい!

画像2

 2019年5月、田植えの様子 

画像3


画像4

画像5

左:ふえのみち農園 園主 横山 右:餅武 店主 武中  実は大学の同級生。


今だけに限って言うと、プロのお米農家さんから仕入れる方が品質も高く、仕入れ値も安く済みます(田植え、草刈りなどの時間も含めると)。

わざわざ友人に栽培を頼み田んぼに通う理由は、お米が育つ姿を知ることが美味しさに繋がる、と信じているからです。家業に戻ってから色んな農家さんの田んぼに伺って、1度2度話を聞くだけでは全然理解できないと思い、ふえのみち農園さんに頼みました。

また、何十年か先に(もっと早いと思っている)餅米を育てる方が少なくなった時に、農家さんに栽培をお願いできるよう今から勉強しておきたい、という理由もあります。

ちなみに、自分で育てることは、、たぶんない、と思います。当初は、日本酒やワインのようにドメーヌ(自身で農業から生産まで行う)を目指していましたが、ふえのみち農園さんに通う程に稲作の大変さを痛感(月に2,3回、農作業するのは楽しいのですが)。

これは1人2人で菓子業と農業を両方を、思い描く水準ではこなせないなと。。。現状夫婦2人で菓子屋をしていきたいので、農業は農家、菓子づくりは菓子屋が行う形を取りたいと思う。

食のバトンをきちんと繋ぐことに注力したい。 

画像6

もしかすると京都の菓子業界は特段恵まれているのかもしれませんが、京都には素晴らしい原材料屋さんも多数いらっしゃるので、仕入れに困ることはないです。

調理する食材がどういうものなのか、純粋に知りたいだけなのかもしれません。母方の実家は兵庫県日高町の農家。菓子屋と農家、両方の血筋がそうさせるのかも。

画像7

餅武で大切にしていることは

・鮮度 食べ終わるまで、ちゃんと美味しいこと

・価格 購入する手間や、送料なども含めたコストがお手頃であること

・安心 衛生面はもちろん、食べ終わった時の気持ちまで安心できること

もちろん作り方や食材一つ一つの想いは大きいので全て伝えたいですが、菓子屋として目指したいのは食べて頂いた方がホッと気持ち安らぐ瞬間を作ること。

知らず知らずの内に手元にあって、いつの間にか食べきっていた。そんな何も考えずに召し上がって頂いて、少しでも思考や心に余白を作り、次に向かうエネルギーになれたら最高だなと思いながら作っております。

画像8

餅旦那(武中俊樹)
築地場外市場、世田谷で一次産品の小売店舗の立上げ・運営等に3年弱携わった後、2016年2月に祖父が京都で創業した武中製菓㈱にUターン。2017年夏から「Take a nap Crackers」、2018年秋から「餅武」を妻(通称:餅女房)と共に立ち上げる。2021年春、独立。

餅女房(河野美春)
東京にて広告デザイナーとして勤務後、社会人3年目で京都に移住。平日はアプリ開発の会社にてUIデザイナーとして勤務しながらライフワークとして「餅武」に参画。ロゴ制作から動画編集まで、餅武のあれこれのデザイン担当。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?