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オフィスラブはバレないように(1)

  「職場には「オッサンたちの姫(オササーの姫)」がいる。」
     職場に28歳の新規採用者がいる。今まさに彼女をめぐる46、47歳の男性2人の熾烈な争いが彼女のデスク付近で勃発。
   じゃあ仮にカノジョをオジサーの「姫」としよう。いやぁ、この姫、以前、常勤講師で1年間働いてことがあって。その時はマトモだったんですが、新規正式採用になったらタガが外れたように、猛烈アピールの塊りになっちゃって。ともかく、仕事中の私語がうるさいうるさいうるさい。声が大きいのと場の雰囲気を読まず。おそらく、講師の時には年輩の厳しい女性が数人いたから、そこは抑えられたというか。空気を読めない割に働く野性の勘で。
    姫が最初にロックオンしたのは28歳のタラシくん。でも彼には隣席に仲の良いアラフォー独身女性がいるんで、アラフォさんとずっと話してるので、その気を引くために姫は同じ学年団の先輩の46歳の既婚子持ちを利用する。ウキウキした既婚氏は姫に夢中。新採なんでアレコレと世話を焼くわけで。そこに鬱病からの復帰で復職した47歳独身も参戦!恋の力であれほど休んでたのに毎日フルタイム出勤!2人のオッサンは姫を挟んでの席になるから、もうバチバチで。ともかくうるさい。ノイズキャンセラー付きのイヤホンで仕事してをましたよ。それでも電話も取らないで騒いでいるから、結局電話を取るためにイヤホンするわけにもいかず。言えるのは「27歳の女の子から手玉に取られる男の見苦しさ」ですよ。

 20代+アラフォさんの未婚者で飲みに行ったときに、姫がタラシくんに「もー、なんで私と絡んでくれないんですかぁ?」と聞かれて「え?そう?」で誤魔化したらしいが、タラシくんの大嫌いなタイプなのは一目瞭然で。「オレ、ぶりっ子苦手なんですよ。あーいう空気読めないタイプは嫌いで」と聞いていたんで。

 姫は仕事が遅い。特に書類仕事が遅い。「えー、わかりませーん」って言う人を初めて見た。そんな姫を心配して既婚氏は何かと世話を焼いてくれる。問題は姫の新採担当者。自分が指導しなきゃダメなのに既婚氏が世話を焼いてるから教えられない。職場ではかなり気難しい、ちょっと更年期障害が重めの40後半の未婚女史からは姫の担当者として苦情が毎日のようにあるわけで。それでも既婚氏のアプローチのうるささのせいで仕事が進まないし、タラシくんからは疎まれてるんでついに姫は…管理職に既婚氏を売るわけですね。そして管理職から注意される既婚氏。腹を立てた既婚氏が「タラシくんとアラフォさんだって職場で仲が良いじゃないですか!」と食ってかかるわけで。
   そしてなぜか、複数人がそのやりとりを知ってる…。それは職場にある派閥飲み会での暴露ですね。


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