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■求人広告の応募数を増やすには?-PART・10-■せかせかする接客をしたくない人に

最近ネットフリックスで「エルピス」というドラマを観終わり、正義とは何だろうなんて真面目なことを考えながらも、ビール飲んでダラダラして過ごしてしまった今日です。

さて、本日のテーマは「接客」です。
飲食、アパレル、販売など一言に接客と言っても多種多様な仕事がありますが、接客業で働く人を取材していて圧倒的に多いのは「人と話すことが好き」という志向性。

とはいえ、単純に「人と話すことが好きな人に向いてます」という一辺倒な訴求はNGです。例えば飲食なんかだと、「地元の居酒屋で、お客さんと雑談しながら話せるのがいい!」という人から、「高級レストランで上質なおもてなしをすることで喜んでもらうことが好き」という人まで、接客好きには色々な分類があるからです。

接客のお仕事で求人広告を作る際は、「人が好き」という志向性においても、「上質な対応を、したいのか」「友達のように話したいのか」など、どのカテゴリーの人にマッチするのかをちゃんと確認することが鍵になります。

私が5年前くらいに担当したとあるアパレル企業さんは、20代~50代までエイジレスなデザインで人気のブランドを扱っていました。お客様もブランドのファンの方が多く、母娘で買いにくる方が多い特色がありました。

温和な空気を大事にする接客スタイルも特徴で、中には2時間ほどお話しながらコーディネートを提案することもあるとの話を聞き、取材時に結構驚いた。

なぜ驚いたかというと、私は人生で高価なブランドの洋服なんて買ったことがなく、駅ビルやアウトレットなどでサバサバとスピーディに接客をされるスタイルに慣れていたからだ。

こんな接客スタイルがあるんだと関心を持ったと同時に、スピーディに販売する接客スタイルに不満を持っている求職者にとったら羨ましいと思う仕事だろうなと思ったのだ。

そんなことを考えながら作ったのが、「10年間、会いに来てくれるお客様がいます」というコピー。じっくりコーディネートをするスタイルだから、お客さまとも仲良くなれるんだよ、という意味を込めています。

10年以上、店員さんに会いに来る人もいるというエピソードからヒントを得たコピーで、長い時間をかけて接客ができるという点を打ち出したこの広告では、採用も無事決まった。

「広告を見て、接客がゆっくりできるところに惹かれて応募してくれた人もいた」と、制作マン冥利に尽きるお客さまのお言葉もいただけた。

「人が好き」という接客のお仕事が好きな人の共通項目とブランドの特徴と掛け合わせれば、相乗効果を発揮させることができるのだ。採用成功もうれしく、その後広告を見て採用された人にインタビューもできた、思い出深い広告です。

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