白昼の月と太陽

頬に差さる
白昼の陽に焼かれて
負けてしまいそうな午後3時

誰もいない森へ
静かな場所へ

小さな緑の手のひらが無数に広がり
遠いまぶしい青空を隠す
さっきまで光に憎さを感じていたのに
私は途端に寂しくなって
そこに美しさを見つけた

昨日
散ってゆく葉桜の枝の隙間から
月が見えていたのを思い出す

白昼の月は 姿を変えて
私に語りかける
「そばにいるよ」

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