働き方改革
十年もフリーランスをやっているのに仕事がぱたっと途切れることが二年に一回くらいあります。(なんとなく奇数年に起こりがちな気がします)ずっと途切れず二年先まで埋まっている人もいるというのに……情けない限りなんですが、占いで「あんたは良いことも悪いことも続かない。波が激しい」と言われているのでそういう運命なようです。
例に漏れず夏以降の予定がさっぱり立っておりません。真っ白、真っ白です。大事なことなので二度いいました。
先の予定は幾つかあるんですが、今すぐお金が! 欲しい!
もう四十になっちゃったし自分で気づかないうちに感性が衰え、書くものが古くさくなっているのでは……
自分はもう賞味期限がとうにすぎてお払い箱なのでは……
五年前までは感じなかった不安もみるみる頭をもたげてきます。今のうちにシナリオライティング以外で生きて行けるようなスキルを身につけておいた方がいいのでは……?
でもガッツリ社員になるのはまだためらってしまう。細々と外注仕事を請けつつダブルワークしたい。
そういえば最近ではソーシャルゲーム全盛のお陰でクリエイター派遣が増加傾向。いざとなったらお世話になろう。
そう思い、ものは試しで登録してみました。
「週一から出勤可能。自由な働き方がここにある!」
的なバナーに釣られて。
そう、クリエイター派遣ならそんな働き方も許されるはず。
そんな期待を漲らせておりました。
職務経歴書と「週三~勤務希望」という項目にチェックをつけて送信。すぐに電話が来ました。
「ほとんどの会社様が週五・八時間勤務出来る方を希望されておりまして、週三ですとかなり選択肢が狭まるのですが……」
おぉおおおいあのバナー広告なんだったんだよぉお広告詐欺じゃんかよぉおお
せめてフレックスが可能ならまだ良かったんですが、サイトにあがってる案件の勤務条件眺めてるとほとんど朝九時勤務開始、遅くても十時って感じでした。+少しですが残業あり。
どうやら元々の会社がIT系のため、一般企業的な働き方が求められてしまうようです。
朝が弱いADD民には難易度が高すぎる……。
OLやってたころ勤務中神経尖らせすぎて土日は廃人みたいになってた経験があるので、またそんなんやったら死んでしまう。
そして業務内容も、シナリオライターと書いてはありますが実質ディレクターを求めているんだなって感じのとこばかり。
業務委託派遣でアートディレクターをしている友人に色々聞いた所、絵も線画や仕上げ工程はほぼ外注で、内勤に入る人間には管理をして欲しがっているとのこと。シナリオも同じなのでしょう。比較的時間の融通が利きそうなアルバイトも探してみましたが、勤務条件は派遣と似たりよったりでした。
※ここで言うアートディレクターは、発注資料を作ったり、発注のためのラフを切ったり、外注があげて来た絵の監修をする人のことです
マルチな能力を求める……なんでも平均的にこなすことを要求する日本人ぽいっていうかADDには難易度がですね
どうも自分には「普通のゲーム会社」で働くのは難しそうだ、
だったら障害者雇用も視野に入れてみては……?
そう思って調べてみたのですが、まず手帳を取得していることが条件というのと、健常者として就職した場合よりもお賃金が低くなりそうなこと。
そして業務内容に私が求めているようなものは多分ないこと。
このあたりがうっすら見えてきて、すぐに選択肢から外しました。
別に障害者として働きたいわけじゃないんですよね。ただ、企画とシナリオに特化させて欲しいのと、勤務時間の融通を利かせて欲しいだけなのに何故こんなに苦労するのか。
つか、週五日・八時間勤務が絶対っておかしくない?
上記の友人曰く「家で作業されると意思の疎通が難しいし進捗管理も出来ないから、目の届く範囲に置きたいんだよ」
うん。分かる。分かるけどそんなら週1~2進捗報告会議を設けるのではだめなの? 守秘義務はあるけれど家でも出来る仕事では? そもそも派遣だと交通費も健康保険も自腹なのに何故正社員と同じ条件をつけるの?
確かにその分お賃金は高めなんですけど……何か納得行かない。
私が無茶言ってるのかなぁと思ったんですが、これって小さいお子さんがいる人や要介護の家族を抱えている人も無理ってことですよね。残業出来ないし。
なんだかなぁって思いました。
働き方改革なんつってるけど、昔と全然変わってないやんか。
プレミアムフライデーの前にフレックスとか出勤日の調整出来るように定着させてくれよー。
ワークシェアリング推進したいならそっちが先だよー。
なんだかしょんぼりしてしまったのでした。
そういえば昔OLやってた時、障害者雇用枠で来た人が、体調をすぐ崩して休むからと解雇されたことを思い出しました。
その人、生まれつき心臓疾患があって体が弱かったんですよね。
私が働いてた会社って仕事が出来るかどうかより無遅刻無欠勤が真っ先に評価の対象に来るような会社だったんですが、障害者枠なんだから休まれるの前提で受け入れたんじゃないんかい、とすっごい不条理さを感じたの覚えてます。あれから制度的には改革があったのかもしれないけど、今も現場の意識は大して変わってないのかもしれないなー。
結局、今お世話になっている取引先にお願いして仕事を幾つかもらい、十月まではどうにか生きていけそうなところまで持っていきました。
そっから先がまだ真っ白なのですが、あれこれ考えるとやっぱり覚悟が決まりません……ほんとうにどうにもならなくなるまであがいてみるしかないんですかね~。
もう少し時間の猶予が出来たので、ゲロ吐きながら派遣のお世話になるかどうかは考えてみます。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?