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「学生時代の仮説を信じよう」

先日、九州大学教育学部で特別講義をさせていただきました。タイトルは、「学生時代の仮説を信じよう」。

僕も大学時代は教育学を専攻しました。教育学って、経済や法と比べて進路に迷いが生じやすいと思うんですよね。教育格差を世界から無くしたい!と思っても、

○教員になる

○研究者になる

○NPOやNGOに入る

○教育系のジャーナリストになる

○民間のノウハウからアプローチする

○公務員の立場から改善する

○起業する

などのアプローチがあるし、フィールドを都市に置くか、地方都市に行くのか、農村に行くのか様々な選択肢があります。

僕は学者だった父の影響で教育心理を学びましたが、「親父のいうことと現場は違う」と就職することを決めました。僕が就活していた99年頃にユルユルとインターネットを就活でも使う環境が生まれました。

「ピー、ガラガラー…」と音を立てるダイヤルアップ接続を待ちながら、僕は「これ、めっちゃ早くなったらどこでも仕事できるんじゃないの」「首都と地方の関係もオンラインで変わるんじゃないの」と思いました。「頭の構造が違う」秀才の友達を東京で見て、「牛後ではなく、鶏口になろう」と安易なポジショニング戦略を立て(笑)、満員電車の東京から大好きな福岡に戻ることを決めました。人事には、「東京と福岡を、NYとLAのような親子ではなく兄弟のような関係に変えます」とハッタリをかまして放送局に入りました。

それから20年間、記者の仕事をしました。

会社が地域活性化により力を入れる戦略を立てたため、「放送局の一貫性を持って番組を継続する組織化のノウハウは、地域のブランディングに必要とされているのでは」と、地域コンサルの会社を立ち上げました。残りの仕事人生は東京と福岡をNYとLAのような親子ではなく兄弟のような関係に変えることに捧げたいと思います。

いつしか僕の周りには、同年代の経営者らが、コロナを契機に福岡に移住するようになりました。「え、あなたも移住?」と挨拶しながら、「99年の俺の仮説すげー」と驚いてます笑。

以前より、いまの就活は選択肢が多いです。

学生さんから相談受けながら、

研究の本質は、仮説を立て調べて発表すること。だから同じように自分の進路も仮説を立て、それを信じようと話をしました。正解を求めるのはやめようと。いまの時代、違うと思ったら転職すれば良い。

話をしながら、自分の適当で、ミーハーで、コンプレックスにまみれた半生を振り返ることができて、良かったです。自分が抱えるコンプレックスをきちんと受け止めてポジショニングを考えることって若いうちから意外と大事なことかも。学生さんに話しながら改めて思いました。

講義に誘ってくれた木村教授は、大学時代のスタンフォード大学語学プログラムで一緒でした。半年前にFBで見つけてくれ、「福岡にいるの⁉︎」と盛り上がりました。これもインターネットのおかげですね。大学時代から、2人ともだいぶ見た目が変わりました(笑)

左が持留、右が木村教授
1998年の2人。サンフランシスコにて。


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