〝あか〟抜けたお肉~『カレンの台所』読書記録最終章~

ほんと、その言葉遣いや表現方法にハッとさせられまくった件の本。

本日読了。最後まで、してやられました。
例を挙げるにも多々ありすぎするので、1つだけ。

ビーフストロガノフのレシピで使われていた
「お肉が赤抜けたら・・・」という表現。

響き的にも違和感なく読めてしまうので危うく読み飛ばしそうになったけれど、
「ん?」と思って二度見した後、「おぉ~!」と感動が押し寄せました。

生の牛肉に火を入れると赤から茶色っぽく変化する様を、頭の中にヴィジュアルが一瞬で浮かぶ見事な表現。
しかも、姿や雰囲気が洗練されることを意味する「垢抜ける」との掛詞ともとれます(著者の意図はわかりません)

そのまま使用する場面は個人的にはあまり持ち合わせていませんが(そもそもパクリになるかもしれないし)、
言葉を紡ぐ時に、こういう感覚も働かせられるようになりたいなと思いました。

それにしても、カレンさんは名コピーライターとかになれそうだな。
以前、テレビで四字熟語であだ名をつけるとかやってて、それも絶妙だったし。

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