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最果タヒ『恋人たちはせーので光る』
11年前、最果タヒさんが中原中也賞を受賞された時はとても衝撃的でした❗️そのことが強く印象に残っていて、その後も本屋で時々最果さんの詩集を手に取って読んだりしていましたが、買ったのは今回が初めてです。じっくり読むのも初めてです。5〜6冊の詩集が置いてあった中で、この最新刊を選んだ理由は、パッと見て私の好みの言葉が並んでいたからです。私が恋してるから、とかではなく、クリスマスが近いから、でもありません。
私には思いつかない言葉で、私が感じたことがないような感情が綴られています。途中までは理解できても、途中からは何のことかわからないような難解さがあります。読んでいて「ん?」と止まって考える、考えるんだけど考えても考えても「これはこういう意味だろう」という答えが見つからない。「死」という言葉がたくさん出てきます。「死」はいつ誰に起こってもおかしくないことなのに、「死」を意識せずに毎日を生きているから、最果さんの詩を読むと「死」がすぐ隣にあることを思い出します。身近にあって、埋もれて見つけ出せない感情も、最果さんは見つけてドキッとする言葉でそれを教えてくれます。
読み進むにつれてだんだん好きになって、途中から急激に好きになってしまいました。どんな言葉が次に飛び出してくるのかドキドキします。振り回されているようで、すぐそばにいるような不思議な感覚です。
この本は、本の前にいる1人に向けて書かれているそうです。他の詩ももっと読んでみたくなりました。百人一首も面白そうです!
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