最近読んだ本の話 vol.43

「最近読んだ本の話」の第43弾です。 今週は家の近所でも紅葉がはじまって、これからだんだん色づいていくのが見られるのが楽しみです。今週も最近読んだ本を3冊ご紹介します。


1、高橋 久美子『旅を栖とす』

バックパックを背負って詩人が飛び込んだ
世界の国々――10年を辿るエッセイ!
ゾウの頭の上でその可愛さと揺れにメロメロ、失恋を引きずるダメンズと友人になったタイ王国、
サハラ砂漠から日本のラジオに生中継。
パリ、路上の賭け事で大勝利のはずが…。
下北沢で自由を愛する人々に憧れる。
タイ、カンボジア、ベトナム、台湾、フランス、
北欧、スペイン、モロッコ、
奄美大島、東北、長野、東京……
旅に出たくて仕方ないすべての読者に贈る15編!   -Amazonより引用-

 高橋さんが面白くて、ところどころ爆笑しながら読みましたが、観光地をめぐって美味しいものを食べて、あ~楽しかった!というだけではない旅の話です。高橋さんが旅先で偶然出会った人たちとの温かい交流や、だまされそうになったり、差別されたりしたことなども書かれてあります。それぞれの旅への高橋さんの思いがギュッと詰まっていて、さらっと読める旅日記とは違って真剣に言葉を追うように読みました。


2、坂井 希久子『たそがれ大食堂』

伝統あるマルヨシ百貨店に勤める美由起は、大食堂のマネージャーに就任した。
しかし、長年愛されていた大食堂は時代の変化とともに廃れ、存続の危機に直面していた。
その上、若社長が引き抜いてきた料理人の智子は、大食堂の味を片っ端から変えようとして……! ?
古き良き大食堂の未来はいかに?
美味しい料理と懸命な奮闘が奇跡を起こす、お仕事グルメ小説
            -Amazonより引用-

 古き良き大食堂が存続の危機に直面し、マネージャーに就任した美由起が奮闘するお話です。クセの強いキャラクターの多い大食堂で、最初は反発しあっていたけれど、みんなで協力して新メニューを出して再起をはかろうと奮闘する姿に、めっちゃ楽しそうな職場やなあ、と自分も参加したくなりました。マネージャーの美由起と、料理長の智子、受付嬢のカンナが仲良くなるのもいいです。オムライスやエビフライ、ナポリタンやお子様ランチ、どれもめちゃめちゃ美味しそうで、久しぶりにそういう洋食を食べたくなりました。


3、開高健『開高健の本棚』

根強い人気を誇る開高健の書斎、蔵書、作ったものを撮り下ろしカラー写真で紹介するとともに、本をめぐるエッセイを収録。膨大な知識欲と体験する作家であった開高の知の源に迫る一冊。       -Amazonより引用-

 人の本棚って気になります。ちなみに私は本棚を使っていなくて、収納ボックスに入れているか積み上げているかのどちらかで、中途半端な収納方法になっています。開高健さんの本棚ってめっちゃ気になる!と思い、読みました。開高さんの本棚の写真と、本にまつわる文章の抜粋が収録されています。ワクワクしながら読みました。とんでもない読書量と核心をついた批評に圧倒されます。カッコいい!私の読んだことのない本がたくさん紹介されていて、開高さんがお好きだというこの本を私も読みたい!という欲望がむくむくと湧き上がってきました。


 今週も「最近読んだ本の話」を書くことができました。数日前から本がなかなか読めなくなってしまい、次回は少し先になるかもしれません。最後までお読みくださってありがとうございました。

この記事が参加している募集

#推薦図書

42,553件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?