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最近読んだ本の話 vol.121

 「最近読んだ本の話」の第121弾です。クリスマスイブです!朝から掃除をして疲れました。今夜ケーキを食べるのが楽しみです🎄最近読んだ本を3冊ご紹介します。

1、原田 ひ香『喫茶おじさん』

人生もコーヒーも、苦いけれどうまい。
松尾純一郎、バツイチ、57歳。大手ゼネコンを早期退職し、現在無職。妻子はあるが、大学二年生の娘・亜里砂が暮らすアパートへ妻の亜希子が移り住んで約半年、現在は別居中だ。再就職のあてはないし、これといった趣味もない。ふらりと入った喫茶店で、コーヒーとタマゴサンドを味わい、せっかくだからもう一軒と歩きながら思いついた。趣味は「喫茶店、それも純喫茶巡り」にしよう。東銀座、新橋、学芸大学、アメ横、渋谷、池袋、京都──「おいしいなあ」「この味、この味」コーヒーとその店の看板の味を楽しみながら各地を巡る純一郎だが、苦い過去を抱えていた。妻の反対を押し切り、退職金を使って始めた喫茶店を半年で潰していたのだ。仕事、老後、家族関係……。たくさんの問題を抱えながら、今日も純一郎は純喫茶を訪ねる。

Amazonより引用

 主人公は松尾純一郎という喫茶店が好きな57歳の男性です。東京のあちこちの喫茶店めぐりをしていて楽しそうな様子が描かれていて、うらやましい!と思ってしまいました。でもよく考えれば1店でコーヒーとスイーツを頼んで1,000円から2,000円くらい。飲みに行くよりは安いかも?
 しかしこの松尾さんは家族関係があまりうまくいっていないようで、いろんな人から「わかってないなあ」と言われてしまいます。松尾さんにはどんな問題があるのか確かめなくては!と思いながら読み続けていくと、だんだん周りの状況がわかってきます。松尾さんは人がいいってことかな?

 

2、上田 岳弘『太陽・惑星』

太陽は毎日燃え続けてる。そりゃそうだ。けど、燃え果てた後には何が残る? 金か、それともカネか……? 新宿のデリヘルで、アフリカの赤ちゃん工場で、パリの蚤の市で、インドの湖畔で、我ら人類は飽くなき欲望をスパークさせ、挙げ句の果てに太陽による錬金術が完成。ついには不老不死が実現する。バンザーイ! ……なのかどうかはあなたが決める。異能の芥川賞作家の伝説的デビュー作。

Amazonより引用

 上田 岳弘さんのデビュー作を読んでみたいと思い、読みました。「太陽」と「惑星」の2編が収録されています。考えていることの次元が違いすぎる!と衝撃を受けました。こんな新人いますか?未来と現代と過去を話が行ったり来たりするし、登場人物が交錯して複雑です。「太陽」と「惑星」に比べると、今年刊行された「最愛の」は読みやすいのでは⁉と思いました。上田さんは普段どんなこと考えてはるんやろう?きっと私が考えていることとはかけ離れたことなんやろうなあ。



3、ジョーン・エイキン『ルビーが詰まった脚』

中には見たこともないような鳥がいた。
羽根はすべて純金で、目はろうそくの炎のようだ。
「わが不死鳥だ、あまり近づかないようにな。凶暴なのだ」
不死鳥とルビーが詰まった義足を押しつけられた
青年が見いだした解決策とは?
表題作他全10編を収録
不死鳥と、ルビーが詰まった義足を獣医から引き継いだ旅人テーセウスの選択を描いた表題作ほか、つつましやかな幽霊犬を競売で手に入れた書類箱の中にみつけた飼い主の話「ハンブルパピー」、上の階に行くことを絶対に拒否し続けた女の子の運命「上の階が怖い女の子」など、奇妙で幻想味にあふれ、ときに優しく、ときにぞっとするような怖さを秘めた短編全十編を収録。ガーディアン賞、エドガー賞を受賞した著者の傑作短編集第二弾。

Amazonより引用

 もしかすると気味の悪い話なのかな?と思いながら読み始めたら、不思議な話と、ちょっと怖い話と、ゾッとする話でした。最初の方は怖くない話が多めになっています。よくこんなに色々なパターンの不思議な話が書けるなあ。


 気になっていた大掃除が終わってよかった!本を読む時間がめっちゃ少なくなっているので、年末年始のお休みはゆっくり読書したいです。最後までお読みくださってありがとうございました。

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