最近読んだ本の話 vol.73

 「最近読んだ本の話」の第73弾です。昨夜は雨が降りましたが、今朝はカラッと晴れています。今日も暑くなりそうです。今週は最近読んだ本を3冊ご紹介します。


1、ルシア・ベルリン『すべての月、すべての年 ルシア・ベルリン作品集』

魂の作家による19の短編。
ロングセラー『掃除婦のための手引き書』のルシア・ベルリン、待望の新邦訳作品集。
『掃除婦のための手引き書』の底本である短編集 A Manual for Cleaning Women より、同書に収録しきれなかった19編を収録、今回も傑作ぞろいの作品集です。
〈収録作品〉
虎に噛まれて/エル・ティム/視点/緊急救命室ノート、一九七七年/失われた時/すべての月、すべての年/メリーナ/
友人/野良犬/哀しみ/ブルーボネット/コンチへの手紙/泣くなんて馬鹿/情事/笑ってみせてよ/カルメン/
ミヒート/502/B・Fとわたし            -Amazonより引用-

 『掃除婦のための手引き書』が大好きなので、こちらも読みたい!と思い、楽しみにしていました。1ページ目でもう夢中になって読んでしまう文章です。風景やできごとや人物や状況の描写が、ルシア・ベルリンにしか描けない!という感じがほとばしっていていいです。すごい状況なのに会話が面白くて笑ってしまう、他の人には書けないです。


2、燃え殻『ボクたちはみんな大人になれなかった』

それは人生でたった一人、ボクが自分より好きになったひとの名前だ。気が付けば親指は友達リクエストを送信していて、90年代の渋谷でふたりぼっち、世界の終わりへのカウントダウンを聴いた日々が甦る。彼女だけがボクのことを認めてくれた。本当に大好きだった。過去と現在を SNS がつなぐ、切なさ新時代の大人泣きラブ・ストーリー。   -Amazonより引用- 

 燃え殻さんの最初の小説なので、読んでみたくて読みました。他の作品を読んでいる時もそうなのですが、燃え殻さんの本を読んでいると、自分の思い出が次から次へとよみがえってきます。それを文章にしたとしても、燃え殻さんみたいに書けないよなあ、と思いながら、笑ったり泣きそうになったりしながら読みました。


3、益田 ミリ『小さいわたし』

子ども時代を、子ども目線でえがく。 益田ミリ、4年半ぶりの書き下ろしエッセイ。 幼い頃、胸に抱いた繊細な気持ちを、丁寧に、みずみずしくつづります。「入学式に行きたくない」「線香花火」「キンモクセイ」「クリスマスケーキ」など、四季を感じるエピソードも収録。かけがえのない一瞬を切り取った、宝物のような春夏秋冬。27点の描き下ろしカラーイラストも掲載。 「おとなになると今日のことを忘れてしまうかな。そうだとしたら、すごくいやだ。こどもの頃のわたしは、いつもそんなふうに思っていたんです。」(「はじめに」より抜粋)         -Amazonより引用-

 小さいころのできごとって覚えてますか?私はわりと覚えている方ですが、思い出したくないようなことも多いので、よく覚えているのもいいような悪いようなだな…と思ったりもします。益田ミリさんのこの作品は、忘れないでいたい小さいころのお話です。そういうことってあったなあ、と懐かしく思ったり、そんないい思い出ないなあ、と残念に思ったりしながら読みました。今さら過去にいい思い出を追加することなんてできないんだから、明日をもうちょっと楽しくするしかないよね~。


 今週は「最近読んだ本の話」を書くことができました。読むスピードがなかなか上がりませんが、少しずつ進んでいます。暑すぎる時期は読書には向かないんじゃないかなあ。最後までお読みくださってありがとうございました。

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