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最近読んだ本の話 vol.102

 「最近読んだ本の話」の第102弾です。梅雨に入って雨の降る日も多くなりました。紫陽花が綺麗に咲いています。今週は最近読んだ本を3冊ご紹介します。

1、アリ・スミス『五月 その他の短篇』

近所の木に恋する<私>、バグパイプの楽隊に付きまとわれる老女、おとぎ話ふうの語りの反復から立ち上がる予想外の奇譚……現代英語圏を代表する作家のユーモアと不思議に満ちた傑作短篇集。

Amazonより引用

 アリ・スミスさんの著書は全部読みたい熱、というものが私にはあって、新しい本だ!と見つけるやいなや読みたくなります。短篇も素晴らしかったです!こんな風にリズムよく、限られた文字数の中で変わった面白い物語を作れる才能ってすごい!言葉の使い方、用いる単語、場面の切り替え方が独特だからかなあ。著者の持ち味が凝縮されています。


2、西條 奈加『とりどりみどり』

万両店の末弟、鷺之介が齢十一にして悩みがつきない原因とは――。
時代小説の名手が描く、ホロリと泣かせる大江戸謎解き物語。

万両店の廻船問屋『飛鷹屋』の末弟・鷺之介は、齢十一にして悩みが尽きない。かしましい三人の姉――お瀬己・お日和・お喜路のお喋りや買い物、芝居、物見遊山に常日頃付き合わされるからだ。遠慮なし、気遣いなし、毒舌大いにあり。三拍子そろった三姉妹の傍にいるだけで、身がふたまわりはすり減った心地がするうえに、姉たちに付き合うと、なぜかいつもその先々で事件が発生し……。そんな三人の姉に、鷺之介は振り回されてばかりいた。
ある日、母親の月命日に墓参りに出かけた鷺之介は、墓に置き忘れられていた櫛を発見する。その櫛は亡き母が三姉妹のためにそれぞれ一つずつ誂えたものと瓜二つだった――。

Amazonより引用

 時代小説をあまり読まなくなっていたのですが、この本を見て興味が湧いてきて、久しぶりに読んでみようと思いました。
 主人公の鷺之介は11歳で、廻船問屋『飛鷹屋』の5人の兄姉弟の末っ子です。落ち着いてしっかり者のお兄さんと、にぎやかで豪快なお金の使い方をするお姉さんが3人います。鷺之介はお姉さんたちに早くお嫁に行ってもらおうと画策したりもするのですが、このお姉さんたちがカッコいいんです!次々に事件を解決します。お兄さんもお姉さんもとても優しくて、読んでいて心がほわっとしました。


3、辻村 深月『Another  side  of  辻村深月』

書下ろし短編収録! 辻村深月作品を生み出す裏側、教えます。
書き下ろし短編、宮部みゆき・伊坂幸太郎との特別対談、全作品解説インタビュー――唯一無二の小説を生み出し続ける辻村深月の裏側を徹底解剖。ファン必読の1冊、誕生!

Amazonより引用

 辻村深月さんのAnother side、気になりますよね?私は気になります!書き下ろしや様々な作家さんとの対談、全作品の解説まであります。どうやって思い付いてはるのか気になる!
 全作品の解説を読んで、読んだことのある本に関しては、こういう気持ちで書かれたんだ!とわかってもう一度読みたくなり、未読の作品に関しては、気になって読んでみたくなりました。めちゃめちゃ気持ちを込めて書いてらっしゃるのがよくわかりました。


 もう6月になりました。雨が降る日が多くなると家にいる時間が増えて読書時間が増えるかな?と淡い期待を抱いています。最後までお読みくださってありがとうございました。

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