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最近読んだ本の話 vol.77

 「最近読んだ本の話」の第77弾です。台風がやっと通り過ぎたと思ったらまた台風が!今日はこちらは晴天です。今週は最近読んだ本を3冊ご紹介します。


1、加藤 シゲアキ『オルタネート』

高校生限定のマッチングアプリ「オルタネート」が必須となった現代。東京のとある高校を舞台に、若者たちの運命が、鮮やかに加速していく。
全国配信の料理コンテストで巻き起こった〈悲劇〉の後遺症に思い悩む蓉(いるる)。母との軋轢により、〈絶対真実の愛〉を求め続ける「オルタネート」信奉者の凪津(なづ)。高校を中退し、〈亡霊の街〉から逃れるように、音楽家の集うシェアハウスへと潜り込んだ尚志(なおし)。恋とは、友情とは、家族とは。そして、人と“繋がる"とは何か。デジタルな世界と未分化な感情が織りなす物語の果てに、三人を待ち受ける未来とは一体――。
“あの頃"の煌めき、そして新たな旅立ちを端正かつエモーショナルな筆致で紡ぐ、新時代の青春小説。                                                 -A,mazonより引用-

 2020年に出版された本ですが今もずっと人気があって読まれているので、どんな小説なのか気になって読みました。高校生限定のマッチングアプリ「オルタネート」と円明学園という高校を中心としたお話です。主人公は3人いて、全国配信の料理コンテストに出場経験のある料理部部長の蓉(いるる)、「オルタネート」信奉者の凪津(なづ)、小学生の頃からドラムをやっていて高校を中退して大阪から上京してきた尚志(なおし)。3人それぞれの物語が同時進行していき、どうなるんだろう?と夢中になって読みました。主人公それぞれの気持ちが丁寧に描かれていて、とても面白かったです。


2、織守 きょうや『学園の魔王様と村人Aの事件簿』

ライトノベルが好きな普通の男子高校生・山岸巧(やまぎし・たくみ)は別のクラスの眉目秀麗な生徒・御崎秀一(みさき・しゅういち)に本を拾って貰い、彼のスマートさに憧れを抱く。しかし御崎には、ヤクザの孫だとか、先輩をたたきのめしたなどの不穏な噂があった。ひょんなことから御崎のたぐいまれなる推理力を知った山岸は、彼の助手として学校や町で起こる事件の解決に挑むことに。「片方の個室だけいたずらされるトイレ」「犯人を見ても名乗り出ない目撃者」「酔って寮から転落死した先輩」「半グレの仲間割れ殺人事件」。些細な違和感を見逃さず、魔王・御崎は予想外の真相を導く!                        -Amazonより引用-

 主人公の高校生・山岸巧は、ある日別のクラスの御崎秀一に本を拾ってもらいます。御崎は見た目麗しい秀才ですが、先輩を叩きのめしたなどと噂されている人物です。山岸はある日学校帰りに偶然、御崎が雨に濡れながら子猫を助ける場面に遭遇して、思わず声をかけます。山岸の家に招き、話している時に御崎のたぐいまれなる推理力を知って、彼の助手として学校や町で起こる事件の解決に挑むことになるのですが…。2人のやり取りが楽しいです。これはシリーズ化するのでは⁉


3、真下 みこと『茜さす日に嘘を隠して』

「誰かに言えるわけない」私がこう思っている時、あなたは。
若者の真実を描く感動共作!!
就活面接でうまく話せず、彼氏とも疎遠な日々に思い詰める皐月、
寂しさを埋めるため、急に人と会いたくなる衝動を抑えきれない愛衣、
自分の経験を切り売りして曲を作り、シンガーとして活動する文、
大切な友達に言えない秘密を抱えながら過ごす智子ーー
誰かに理解してほしい葛藤をひとりで抱える、"大人未満"の4人の物語。『青く滲んだ月の行方』(青羽悠)と繋がる世界ーー   -Amazonより引用-

 5つの物語が収録されていますが、主人公は4人の女性です。4人とも大学生で、誰にも言えない思いを隠しています。読んでいるとつらい気持ちが伝わってきて、だけど物語の最後には希望が持てる終わり方なので、ひとまずよかったとほっとします。このnoteを書いている時に、この作品と対になった作品があることを知りました。『青く滲んだ月の行方』(青羽悠)です。そちらは男性が主人公の物語のようです。ぜひ読んでみたいです。

 

 今週は「最近読んだ本の話」を書くことができました。台風は来るし地震はあるしで落ち着きませんが、少しずつでも読んでいこう。最後までお読みくださってありがとうございました。

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