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【障碍者雇用④】~働きたい人が働きやすい環境を!「奥進システム」多様な文化、地域、世代~


■最初に

こんにちは!サイボウズのもっちーです😊

従業員のほとんどが障害当事者の奥進システムさまの最終回!

前回は、ノウハウの共有についてのお話しました。
今回は、変化についてお伝えします。


〜奥進システム〜
Webサイト:https://www.okushin.co.jp/
X(Twitter):https://twitter.com/okushin_sys

▼以前までのお話
そもそものはじまり
長年の経験
ノウハウの共有



奥進システム 代表奥脇さん


■多様な文化、地域、世代


〇文化や世代が違うから働き方の考え方も違う


違う文化で育っていると、当たり前が違ってくることがわかるといいます。

今のうちの発達障害の人たちって30歳以上が多いんです。
その前後でも違いを感じるといいます。


小学校とか中学校の、発達障害に対する理解が格段に上がって、
二次障害がなくなってきた
ことを感じます。


だから今の20歳とか、それ以下の年齢の人たちは、
割と学校とかでも合理的配慮を受けられている人も多いです。


発達障害っていうことも一般化されているので、
構造化とかに特化するような働き方を適用する。

だいたい30歳以上の人たち、うちの社員とかも例外なく、
学校の時代にはいじめられて不登校の経験を持っている人たちなので、

育ってきた環境に違いがありますね。


〇支援者を支援するNPO


障害者雇用をしている中で、
対応する担当の人がどんどん病んで、
対応が分からなくなっていくことも多いです。


そこで、SPISで可視化をして、データ化して、
ノウハウの共有をしていったのもあります。

そして、外部からフォローできる仕組みや環境を作っていき、
「支援者の支援」をするNPOもやっています。


仕組化や環境づくり、そして、そういうことを啓発していっています。


ツールでの体調の可視化やフォローは、一般的になりつつあるので、
担当の人が悩むことが少なくなってきてはいて、
精神の方の採用も進んできたと思います。


でも、やっとちょっと見えてきているかな? といった感じです。


個人的に、福祉の課題だなって思っているところは、
福祉って仕組づくりをすることが弱いと思っています。

そこを企業である、僕たちが仕組みづくりをしていけるといいなと思っています。


〇東京と地方


地方では、支援学校から知的障害の方をお迎えするみたいなことが、
まだまだ一般的です。

もう東京とか大阪とかにしてみたら、30年前の世界みたいだなと感じます。
でも、地方は逆に、違う社会課題も解決する力がすごくある
と奥脇さん。


例えば児童養護系だとか、就労困難系とか、
ヤングケアラーとか、そういう問題、課題に対して、
制度化できない部分を、
ナチュラルにやっているなと思います。
地域で繋がって、ごく自然に色んな問題を解決している。


障害の有無も関係ない、つながりからの関係性で、
就職や就労まであるということもあって、
まだ働きたいという気持ちのある障害者の方も多いです。


都市圏はどうですか?
とお聞きすると

都市圏は飽和状態じゃないですか。
と、奥脇さん。


親から言われたから働きます。
という障害者の方もすごくいっぱいいて、
だから地域によって、課題とかリソースとか繋がり方が全く違うなっていう印象はすごくあります。

東京はビジネスとか、サービスとして充実しているし、
それが当たり前になってるなと感じますが、
それができるところは、東京以外にないですからね。


〇広がる多様性 


でもね、それこそ、本当に変わってきたなって思うことがあって、、、。
と奥脇さんが続けて話します。


日本理化学工業の先代の大山さんと話をしていた時、


最初に勤めた人達が、税金を払えるようになったことに喜んだっていう話があったのだけど、
そういう思いを持って働きたいと思っている人が,
最近少なくなってきたと感じます。


障害年金、生活介護、色んなサービスも充実していて、
仕事しなくても生きていけるやんっていう話になってるので、、、。


だから何が何でも一般企業で、
しんどいけれども、頑張って働きたい
っていう人はもう少なくなっているんですよね。


それは、社会の中でアイデンティティが保たれてるっていうことだとすると、いいことではあるけれど、

僕ら、企業人からしてみたら、
やっぱり世の中に役に立つ喜びとか、社会づくりをしていくという喜びは多分なくなっていると考えると、
働くことで得られるものは、金銭だけじゃないので、
チャレンジができるみたいなところも含めて、
そういうところなくなりつつあるのは、ずっとこういった活動してて、
残念だなとは思いますね。


〇障害による得意不得意が見えてくる


奥脇さんは、
障害によっての得意不得意はやっぱりありますよね。
といいます。

顧客とのコミュニケーションが必須なもの、要件定義も含めて、
要望を聞いて設計して交渉していっていうのは、
コミュニケーションが不得意でできない障害特性もあります。

僕は割と、東京の仕事の進め方が 好きなのですが、
ロジカルに喋ってくれない、背景を想像して、汲み取ることが多くなる企業も多いです。


そうなったら、
例えば割り切って適当にとか、そういうことができる人だと良いですが、
精神の方は割とできない人が多いです。
お客さんが欲しいといったものを、
真面目に全部作って、本人も疲弊してしまうというケースも多いんです。

そのニーズに合った人を配置して、チームを組んだら、
多分、そういう体制は作れると思って、やっています。


〇お子さんのこと



うちの子どもは自閉症なんです。
と、奥脇さん。

こういった活動をしていた後に、障害がわかったのですが、
いろんな人とかかわってきたからか、
障害を受容することも早かったかな。
と、振り返ります。


あまり悲観的にならずに、この段階でわかってよかったな。
早いうちにわかった方がいろいろなこと対応できそう。
そんな風に思ったそうです。

もともとは、障害者雇用ではなく、
テレワークや残業0を目指して、
働きづらさの解消を目的にしていた奥脇さんが、

その中で、障害者の雇用をし、障害のある人たちとかかわることで、
お子さんの障害の受容に関しても、障害に関しても、
とてもフラットに受け止めていることを感じたお話でした。


■最後に


最後までありがとうございました!

障害者雇用を促進していたら、働き方改革につながった。
ではなく、働きづらさを考えた先に、障害者雇用があったというお話がとてもステキでした。
そもそも、障害って社会が変われば生きづらさのグラデーションが変わるものだよな。と改めて考えさせられました。

次回も見てもらえると嬉しいです😊

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