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【助かり合いを大事に③】同じ社会を生きる人の困りごとと向き合う「場づくりネット」〜助かり合いと文化の共生〜


■最初に

こんにちは!サイボウズのもっちーです😊

さまざまな相談を受けたり、やどかりハウスというゲストハウスとして駆け込み宿をやっていたり、地域をつなぐ活動をしている「場づくりネット」

前回は、場づくりネットの元島さんが上田に移住して広がってきた助かりあいについてお話ししました。
今回は、日本の文化から考え広がった助かりあいです!

▼以前の記事
つながりあうさまざまな活動
上田で広がる助かり合いの輪


〜場づくりネット〜
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Facebook:https://www.facebook.com/profile.php?id=100066931763954
インスタ:https://www.instagram.com/yado_kari_house/


場づくりネットの元島さん


■助かり合いと文化の共生


〇雨風をしのぐ場所から生まれる新しい生き方


元島さんは活動についてを日本の文化と関連づけて教えてくれました。

今、僕がやっている活動が、「のきした」っていう活動だったり、
「やどかりハウス」だったり、

雨風をしのぐ軒って、建物を雨風から守るために長く作ったもの、
そこに軒下っていう空間ができて
その空間があったので、縁側ができて
縁側がこの家の中と外部の世界の、中間地点っていう感じで、
昔はいっぱいあったんですけど、
レンガで外と中をつなぐ、新しい文化が誕生してきました。

日本なりの建物とかの作りによって、
文化が発生するっていうエピソードがあって、
それをヒントにして、コロナの時に雨風をしのぐような場所を、
街中にいっぱい作れば、新しい自分たちの生き方とかが見つかるんじゃないかっていうことを予感して始めたのが「のきした」っていう活動なんです。


〇流動的なコミュニティが生む支え合い


のきしたはコロナの時に始まった、
新しい繋がり合う文化を作っていこうとする活動です。

「のきした」のきっかけが、コロナで密になってはいけないということで、劇場も人が入れられないし、映画館も人が入れられないってなった時に、
不要不急だって言われて、
福祉施設とか、
人が集まるとか人と交流するとても大切な社会資源がたくさんあったんですけど、それがダメだって言われた時に、
じゃあどうしようかっていうふうに集まって話をするようになったんです。

劇場のステージの上に机をだして、
みんなで話し合ったのが始まりで、
その話し合いがすごく面白かったんですよ。


毎晩のようにみんな集まって話をするようになって、
そこで色々と発案されたことの一つが「のきした」であり
「やどかりハウス」なんですけど、
場づくりネットや、リベルテという障害者施設があるのですが、
そのメンバーと、あとは個人で本当にいろんな人が、
演劇家の人であったり、アーティストであったり、
普通に街に住んでいる人であったり、社会福祉協議会の人もいるし、
役所の人もいたりいろんなメンバーがいて、

ただ「のきした」は、
代表者を決めないとか、メンバーを決めていないんです。

何かこういうトピックで話し合いたい、みんなで話してみたいとか、
誰かとこんなことを相談したい、っていうことが発生したときに、
会議を開くんですけど、それはやりたい人が主催するんです。


その会議を、首脳会議って呼んでいて、
どの会議でもその時に来た人が首脳なんです。

例えば、生活困窮者の人がいて困っているから、
その人について会議したいということであれば、
呼びかけをすると、それに興味・関心のある人が集まるじゃないですか。
だから、毎回メンバーが違うんですよね。


そこで話し合われたことが、色々と企画化されたり、
コミュニティになっていったり、そういうベース基地みたいなものです。

ちょっとイメージしづらいかもしれないけど、
いわゆる組織があってっていうような形じゃなくて、
アメーバのような、流動的に、いろんなコミュニティが発生しては消えていったりしているんですよ。

こういう流れのことも含めて、
「のきした」って呼んでいる感じがするんですけどね。

コンセプトが、雨風しのぐ場所を作っていこうとか、
あるいは、いわゆるピラミッド型の、
権力構造とかそういうものをやっぱり排除した形で、
みんなが対等性を持って何事かが始まっていくっていうことに手応えとして感じている人たちが、一緒に生み出している現場っていう感じです。


〇地域資源を活用した新しい学びの場


上田のことを調べていて、子どもシネマクラブという活動を見つけて、
面白いと思っていました。

うえだ子どもシネマクラブ
学校に行きにくい・行かない子どもたちの新たな「居場所」として映画館を活用する取り組みで、

学校や家庭だけでなく、地域の中で、ワクワクする体験に出会い、
学ぶことや生きることの楽しさに出会えることができる場として、
「地域にある資源」=「映画館」を活用するという新しいチャレンジをしているそうです。

まさにコロナ禍の時に始まったんですよね。と元島さん。

ちょっと前に始まったことですけど、不登校の子が
映画館に来て、仕事を手伝ったり、学校以外の学べる場として、
校長先生とも話し合い、「出席扱いとなる」場所です。


そういった、社会的インフラ作りっていう風にも呼んでいるんですけど、
人が助かって、雨風しのげる場所をいろんなところに発生させていくっていうのを、上田の街ではやっていて、
有償ボランティアで仕事体験ができるような場所が増えていってたりとか。

こういう授業やっていますってカチッと説明できるものというよりは、
僕らは「ケアの畑が耕される」っていう風に呼んでいて、
いろんなところでケアが発生していくっていうのが柔軟に起こっています。

■最後に


最後までありがとうございました。

日本の素敵な文化からアイデアを広げて、街中にケアの畑を耕している、
ケアが自然と発生していくこと、文化を作っていくことをしているのが素敵です。

文化って本当に大事ですよね。元島さんたちが作った文化が根付いて広がることで、街全体が安心できそうだなって思いました。

次回は、制度のはざまと助かりあいについてです!
次回も見てもらえると嬉しいです😊