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色とりどり、よりどりみどり!好きな万年筆インク3本

文具の沼は地続きである。万年筆やガラスペンにハマると、次は万年筆インクにハマる。そして行き着く先は紙沼だとも思う。今回は、私が好きな万年筆インクについて紹介したい。これからさまざまな万年筆インクを使ってみたい初心者の方でも買いやすいよう、手に入りやすいインクをセレクトした。

今回は渡邉製本Ink Logにて試し書きしている。使った用紙は、「マシュマロCoC スノーホワイト」。

ちなみに万年筆インクは、使う紙、筆記具、インクの保管状況など、さまざまな条件により発色が変わる。あくまで参考までに見てほしい。


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①iroshizuku<色彩雫>月夜|パイロット

最初に紹介するのは、PILOT(パイロット)iroshizuku<色彩雫>「月夜」である。私が最初に買ったボトルインクの一つである。最初はミニボトル(15ml)を買い、使い切ったらフルボトル(50ml)を購入するくらいには気に入っている。

万年筆を取り扱っている文具店には、大抵販売されており、3本のミニボトルセットが税込2,310円と、比較的手に取りやすい価格である。黒以外の万年筆インクが欲しくなったとき、最初に手に取る方も多いのではないだろうか。

深いブルーのなかから、月の光で明るく照らされたようなグリーンも感じられる色。インクの濃淡から艶やかな色気もまとっている。優等生なだけではないブルーインクを探している方にぴったりだ。

TBSのTV番組「マツコの知らない世界」2023年6月13日放送「文房具ペンの世界」では、アーティストのKREVAさん愛用のインクとしても紹介された。

▼紹介した万年筆インクはこちら。

②クラシックインク カシスブラック|プラチナ万年筆

次に紹介するのは、プラチナ万年筆クラシックインク「カシスブラック」だ。万年筆インク好きなら、一度は古典インクを使ってみたい!と思って買ったもの。

古典インクとは、鉄分が含まれていて、浸透することで耐水・耐光性を高めるインクを指す。

公文書などの文書保管のために耐水・耐光性に優れたインクが要求され開発されたのがブルーブブラック。
初めは染料の青が現れ、後にインク内の鉄分が酸化し黒く変化し定着します。

プラチナ万年筆.「クラシックインク」.クラシックインク.https://www.platinum-pen.co.jp/brands/classic-ink/,(参照 2023-07-19)

多くの万年筆インクはアルカリ性だが、古典インクは酸性のため、万年筆に長時間入れて使うときは、ペン周りの金属が錆びないように気をつけなくてはならない。しかし、つけペンなら毎回洗浄するので気軽に使える。

現在販売されている古典インクは、ブルーブラックのものが多いが、クラシックインクシリーズは6色展開がある。「カシスブラック」は最初はみずみずしい赤い実のような“レッドカラント”色だか、時間が経つと落ち着いた“ブラックカラント”色に近づく。用紙によって色変化の様子や速度はさまざまだ。

こちらのインクは、なんと言っても「徐々に黒く変化」するのが魅力。動画を撮ったのでぜひ見てほしい。最初に書いた文字だけ見ていると、その変化がわかりやすいと思う。

再生速度は2倍速、音声はオフになっている。用紙はフールス紙を使った。

▼紹介した万年筆インクはこちら。

③ゆらめくインク 寒暁(KANGYOU)|セーラー万年筆

最後に紹介するのは、セーラー万年筆ゆらめくインク「寒暁(KANGYOU)」である。その名の通り、時間や紙によって“ゆらめく”インク色が特徴で、販売当初から話題になっていた。

「マシュマロCoC スノーホワイト」に書くと、グレーのなかにピンクを感じる色。よく見ると線のふちにグリーンも見られるインクだ。用紙によって、色の出方がかなり変わるので、色々試してみてほしい。

キッチンペーパーやティッシュなどに万年筆インクを染み込ませると、クロマトグラフィーの原理で、色素が分解される。ゆらめくインクは、思いもよらない蛍光色が現れるので面白い。

▼ペーパークロマトグラフィーの原理について、詳しく知りたい方はこちら。

▼紹介した万年筆インクはこちら。

色とりどりの万年筆インクに魅せられて

万年筆インクは面白い。使う筆記具や時間の経過によって、さまざまな表情を見せてくれる。今日の気分や手紙を送る相手、便箋の色やノートの紙の種類…服を選ぶようにインクも選んでみたくなる。そう思ったときには、あなたもインク沼の住民になっているのだ。

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▼2022年8月20日に行われた文具イベント、「A Space Walk 2022 Summer SENDAI」(宇宙遊泳仙台)では、つけペン用のインクを4本買いました。

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