第18話 ✴︎ 「 2021年のアーカイヴ、の手前」By"イーディィ/InnocenceDefine”✴︎2022✴︎
第17話を書いたのがなんと2021年の2月。それでもって今、ほぼ1年経ってようやくこの「ひとかどアーカイヴ」を更新しようというところ。
「店ほとんど閉まってて時間あったんちゃうんかい」
...とお思いになるであろうが、申し訳ないけどいつもの1年より、忙しかった。今を生きて明日をつなげるのに精一杯、アーカイヴなんてとんでもない、間に合ってません・・・という1年だったねえ。
そう、これは「ひとかどアーカイヴ」、アーカイヴ記なのだから「なう」に寄り添って「謹賀新年!✨」とかやらなくて良いのである、そもそも振り返って記していくのがコンセプトなので、今より未来を見る必要はない(笑)
......と、いうわけで2022年に触れずに2021年を振り返って行くけれど、
店が閉まってる、ないし時短、という状況は、それを利用して今しかできぬ! という用事に忙殺されるのである。膨大な国や都への申請書類、証拠書類。税理士さんとの連携、そして区役所。そんでもってまず引越し。
賞に落選した酒場女主人は小説家と名乗るより速やかに、店の近くに越してきてタクシー代を節約せねばならんのである。神楽坂で執筆、夜はお根津で酒場婦人、なんて言ってられたのは書いてお金が貰えた時代だけ。
この1年ざっとどんな感じだったか女主人的にって言いますと、
1月、緊急事態宣言で店クローズ、そして1/19~2/4の冬の土用に体調崩してずっと寝込む、2月、時短営業でなんとか店を開け、美味しい「参鶏湯サムゲタン」を作るよう頑張るも近所のお店「桃と蓮」のヨシさんに「これは参鶏湯じゃない」と言われて「桃鶏湯モモゲタン」と名乗ることにする。
3月、我らがマヤウーがイーディの外壁(↑写真)に看板絵を描きに来てくれる。マヤウーご懐妊とのことで、嬉しいニュース。同じ日に北海道から10年来のファンの到来。銀座時代のチーママの千賀子姐さんが毎週火曜にイーディで働いてくれることになる。こちらも嬉しいニュース。4月、再び20じ前の営業になる中、モカコバースデーをしめやかに行い、5月、緊急事態宣言再発令により休業、ここぞとばかりに引越しをする。6月、緊急事態宣言下の2周年。
7月、オリンピック開幕、8月オリンピック閉幕後も緊急事態宣言続く、
9月、イーディの2階に「N21Q8スタジオ」発足、新番組が始まる。
10月、レディオの傍ら新作を書きに書きに書きに書いて、
11月、からようやく時短解除、シェフマンマに週末だけ来てもらうことに。
月末にちょっとした事件が起こって、それは正直「ちょっとした」では済まされない衝撃をわたしに与えたのではありますが、
からの12月、12月はもう語る必要もあるまい、坊さんも走る師走でございまして、あっという間に年が明けて2022年が始まってしまったのである。
そんでもって「2022年はやっぱ2021年の種まきや準備が芽吹く年だからカード引くのは女主人っしょ♫」とわたし、張り切って引いた。
出たのこれ。
怖!!!!
......って感じなのですが与えられたメッセージはこんな感じ。
うーん、いい予感してたのに一筋縄ではいかない2022年になりそうやなあ、縄だけに・・・。とか思っていたらまさに。オミクロンですよ。
予想もしなかったオミクロンの市中感染拡大。こんな感じで、1月、2月が進んでいけば、まさにオミクロンによって、今までなってきた縄というか色々が、ある意味燃やされ灰になってしまうなあ。
まあでも一度なってきたものを燃やして灰にすることを恐れるなって言っているのだしね。
少し前に、もう小説家として食べれてないからツイッターのプロフの肩書きを「根津の酒場の女主人」を前に押し出したものにしようと思って、あることに気づいた。正確には「もっか根津の酒場の女主人」なんだなあ、って。
つまり「根津の酒場の女主人」というのは普遍的な職業または肩書きじゃないんだなって。小説家ってのはさ、一冊でも世に刊行されていれば生涯小説家なんだけどさ。
その時にそうか「女主人って儚い職業なんだな」と思って。
それでこのオミクロンな2022年の年明けを生かして、この儚い日々を、この儚き酒場人生の一瞬一瞬を、きちんとアーカイヴしてゆこう、そう思った。
そんなわけで明日から月ごとにアーカイヴしていこうと思います。
実はイーディにはインスタがありまして。
あまり大きな声で言ってないのですけど。笑。
奔放初公開(大声ではね)!!!
それではみなさまごきげんよう。
更新をお楽しみに♫
(Christmas at Innocence Define 2021 / photograph by Horie-Mon)
長く絶版になっていたわたしのデビュー作「蝶番」と2012年の渾身作「誰かJuneを知らないか」がこの度、幻冬舎から電子出版されました!わたしの文章面白いなと思ってくれた方はぜひそちらを読んでいただけたら嬉しいの極みでございます!