第20話 ✴︎ 「 精神と時の部屋を出て」By"イーディ/InnocenceDefine”✴︎2022✴︎
蒸しパスタ、という料理法を近所の割烹の大将に教えてもらって、
パスタ作りにいそしむ10月である。正確には「蒸す」わけではなく、
フライパンで茹でるパスタなんだが、フライパンを使用することで驚くほど時短でパスタが提供できることがわかり、もともとパスタなら乗り気になれるのに、と思っていた女主人モカコのパスタ熱にスイッチが入った。
時々カルボナーラに卵を入れ忘れるが、卵入れ忘れててたって美味しいぞ(いいチーズ使ってるからな、ダメになりかけの、いいチーズ)
9月。本当に9月が心身ともにハードであったので、9/19を乗り切った今、
本が刊行になった8月すらも一年以上前のことのように思う。
「まさに精神と時の部屋ですね」
という栞の言葉に非常に納得、10月号のマンスリーを原点回帰のものにすることに。
Aspire to profound practicality というのはこのアートオラクルの言葉から引用した。”実用性を深く志せ”みたいな意味。
実用性を志すってどんな感じかなって考えた結果「使い勝手の良さ」って言葉に結びついて、なんとなく1組で貸切っぽい雰囲気醸していた2階も、
3組くらいまでが互いの干渉なく過ごせるようにレイアウトしてみたり、
フードもまあ、山のようになくても、ピンポイントで「何かつまみ」「ちょっと味濃いやつ」「ちょっとがっつり」の3目的が果たせたら良いんじゃないかとか考えて、減らして、その分、カウンターに立っている時の接客を充実させられるようにとか、考えてみた。
これまではゲストスタッフを定期的に招いていたので、その人の得意なことをベースにそれをイベント化する感じでやっていたけれど、
原点回帰の10月はともかく基本に戻ってシンプルに行くことに。
(栞珈琲は #パーソナル調珈 を始めました。わたしのもモニターブレンドしてもらいましたがすごい!)
原点回帰といえば”アットホーム”が自分なので、自宅で使っているムーミンのパスタ皿とかも店に持ち込む。別にトーベヤンソンのお店でもフィンランド推しでもないのですが、自宅っぽい感じでもういいのではないかと思い始めた。笑。持つべきものは20年来の友で、ちょっとした投稿や気配から「モカちゃんパスタはまってるな♪」とか察知して、こういうもの(ボロネーゼ)とかを送ってくれたりする。非常に実用的(Practical)である。
さて。
話は変わるが10月は同時に訃報の10月でもあった。
自分に訪れた訃報はわが人生上でもかなりボディブロウきつめのやつだったので、わたしはその後しばらくちょっと心身の調子を崩して、寝ても寝ても眠い状態が続き、毎日16時間くらいは寝ているような感じになった。なんとか店に立っている、あるいは寝ている、あるいはボーッと映画やテレビをみたりしている、以上、みたいな感じ。
それに関しては月モカにも書きましたし、数日前に中目黒のロミロミMarieさんに体のメンテナンスをしてもらい自分も少しずつ自身を取り戻してきた。
そして今、このように少しずつnote記事のアーカイヴなども書けるようになったけど。ふと気づくと10月はもう数日も残されていない。
今月はわたし個人でなくイーディでもお客さんの周りの訃報がひときわ多い月だった。こんなことは開業して以来初めて。
毎日みんなで誰かを弔い、亡き誰かのことを想いお酒を飲み、
上山くんはニューオリンズでは弔いの曲である「聖者の行進」を弾く。
「精神と時の部屋」から出てきたけど、またある意味その言葉がぴったりな10月。それでも日々は塗り変わってゆく。
間も無く11月に向かってゆく。どんな月にしようかな。
お楽しみに。
こちらのひとかどアーカイヴもちょこちょこ更新して行きたい。
今日から数日間滋賀県に「宵巴里」出張です。
栞が一人で開ける「栞カクテルの夜🍸🌝」は明日!
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