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寂しさについて

寂しさを飼い慣らすことは、
いくつになっても難しい。
大人になって自分が寂しがりかもしれないと思うようになったのだけど、振り返ると小さい頃の育った環境や、まわりの大人にすごく影響されていたような気がする。

小さい頃から母がものすごく厳しかった。
ピアノが上手く弾けなくてつねられたり、テストで点が取れないと怒られたり、自由に遊びに行けなかったり、いつも素直に言うことを聞く完璧な子供でいることを求められた。一人っ子で逃げ場もなかったし、家出しても何にも解決せず、小学校のまだ10歳くらいの頃、人生つらいなあ、家に帰りたくないなと思っていた。

流行りのテレビもあんまり見れなかったし、アイドルやゲームのことも詳しくないからか、友人からガリ勉とからかわれて、真面目な自分が大嫌いだった。

そんなこんなで中学生になって、洋楽パンクやらロックが大好きになって、相変わらず母は厳しかったけど、それでも父に頼み込んでサマソニに連れて行ってもらったり、優しいおばあちゃん、おじいちゃんが近くにいたのが救いだった。

高校生で強烈に自我が芽生えて、
学校いきません、髪染めて好きにやりますと爆発して、高2の時はシカゴに行くからお金ちょーだい、払わないなら自殺すると両親を脅して、夏休みの2週間シカゴの語学学校に通った。

今考えるととち狂ってるんだけど、
このくらい好きにさせて貰わないと、わたしの我慢してきた子供時代が報われない気がして、
そこからは今までの人生を取り戻すべく、沢山遊んでライブにも行って、勉強はそんなにやらなかったけど、英語の成績だけは良かったからか推薦で私立大学に行けることになった。

東京に出て何年か経って、母も以前よりは落ち着いて、お互い歩み寄れるようになったかなと思うけど、仲良しのなんでも話せる親子かというとそうでもない気がする。ただ仕事熱心で、努力家で強い母のことを尊敬はしている。

寂しさについて書き始めたのが、母の話になってしまったのだけれど、親子関係でのゴタゴタで悩み、孤独感を拭いきれないまま大人になってしまった人も沢山いると思う。友人や彼氏に救われてその傷を癒すことができた人もいれば、大人になった今もその傷が癒えず苦しんでいる人もいるだろう。
私は自分で過去を癒したと思っていたけど、ヒーラーさんに会ってまだ癒えてない部分があったことに気付いた。もうとっくに昔の事だけれど、その時を精一杯頑張って生きた自分を褒めてあげるのも必要かもしれない。そうやって自分を愛して、自己肯定感を育てていくこと、それが上手く出来たらぽっかり空いた穴を他人に埋めて貰わなくてもいい。
得体の知れない寂しさも、少しずつ和らいでいくかもしれない。

そんなことを考えた日曜日のよる。


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