今日気になったニュース 2020/10/24
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三菱航空機は決断した．事業化を凍結し，現状では型式証明を獲得することが開発目標となる．この決断に対して遅すぎるというものや凍結をするにはこれまでの投資が余りにも大きすぎるという評価が今後出ると思う．だが僕は赤字を出してでも完成まではやるという姿勢は間違っていないと思う．
美化されがちなYS-11の物語や，日本の科学力は高い水準にあるというある種の慢心がこの形で痛いしっぺ返しを食らったようなものだと感じる．よく航空機開発に関して戦後期の空白が後退の大きな要因だと言われているが現実に大きな要因を占めるのは別のものではないだろうか．プライドの高さは当然として，オールジャパンなどというナショナリズムめいた思考や金になるかならないかで進出と撤退を繰り返す行為，口ではイノベーションの追求と言いながら現実ではハンコ文化から脱却できない時代遅れな思考など，原因となりうる要因はいくらでも想像がつく．目の前の現実を都合よく解釈しているところがあると感じてしまう．
最悪の選択肢はかつてのように航空機事業を売却し，切り離すことだと思う．これをやらなかっただけでも三菱を評価できる．おそらくこの意見は存在したと思うし，投資という意味では損切りし，資本の回収をすることは定石であるのかもしれない．だけどこれは研究開発だ．事業化ばかりが先行していたものを軌道修正しただけとも言える．作り方を学び，全リソースを投入することなく開発ができるようになってからの事業化の方がミスも減ると思う．
今回三菱はベストよりもベターな選択をしたと僕は思う．
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