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📚読書記録 2023年4月《8冊》

今月の読了は8冊。

上旬に2作品読んで、なんとか本屋大賞ノミネート作を全作品読めた。そのおかげで事前予想もできたし、大賞の発表をいつもよりわくわくしながら待てたと思う。毎年やるのはしんどいけど、読みやすそうな作品はなるべく読んでから発表を待とうかな。

今月読んだ本の感想抜粋

前月同様に本屋大賞ノミネート作品以外の本から選定してみた。

クスノキの番人(東野圭吾)

あらすじはこちら

大好きな東野圭吾作品の文庫最新作。クスノキを通じた想いの継承の物語。設定や人間関係の描き方は東野圭吾っぽいなと思った。登場人物の関係性がやや複雑だけど、小難しい感じはしない。

厳しい環境で育ってきた主人公・玲斗が番人の役割をこなすことで少しずつ成長していく心温まるハートフル系物語。クスノキの秘密に迫るという点ではちょっとだけ謎解き感はあるが、東野作品としてはミステリ色の薄い作品。

24年に第二弾も出るらしい。たしかに群像劇だし、長編にも短編にもアレンジできてシリーズ化しやすそう。


流山がすごい(大西康之)

あんまり新書は読まないんだけど、ちょうど仕事で流山おおたかの森に行く機会があって、ちょっと街に興味を持っていた。流山市は、ほかにも本が出ているくらい、街づくりの成功事例として注目されている。

この本を読んで感じたのは、大きな転換点である「つくばエクスプレス」開通はもちろん重要だったと思うが、それだけでここまで注目される街づくりに発展したわけではないこと。行政に民間の思想を取り入れたアプローチや、地域を盛り上げていこうとする個人・企業の存在があって、そこに感化された人々が次の変化を起こしていくという循環ができたのは理想的だなと思った。

あとがきで筆者も書いているが、何か特別な施策を行ったとか、すごい景勝地があったとかそういうものではなく、市民を巻き込んでやるべきことをやって変化を起こした、ということに尽きるんだけど、それが簡単ではない。

画一的な大手チェーンに頼らない、可能性を引き出す街づくりは今後も重要になると思う。


四日間家族(川瀬七緒)

あらすじはこちら

初読みの作家。裏社会ノンストップサスペンス感があって結構好みの作品だった。登場人物も少な目だし、読みやすい作品。木下半太の「悪夢」シリーズが好きな人にはおススメ。

赤ん坊にまつわる犯罪組織はじめ、あまり明るい展開ではないけど、陰鬱な暗さや凄惨さを感じないのは、主要4人それぞれのキャラが立っていて、ちょっと憎めない感じがあるせいかなと思う。

赤ん坊を助けようとする中で4人がそれぞれの過去と向き合う物語ではあるが、そのうち3人は、他人に迷惑をかけたり犯罪まがいのことをしていたりで、良いことしたからといってチャラになるものではないとも思う。自死で過去を清算しようとしていたところから、その過去に向き合う変化は前向きのようだけど、ようやく現実に目を向けただけとも言える。このあたりは好みの分かれるところ。

どんなことが起こるかはぜひ読んでほしいところだけど、現代っぽさも取り入れてあって、現実に起こってもおかしくなさそうな話だなと思った。


23年4月に読んだ本まとめ

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《ビジネス・ノウハウ系》2冊
日本一バズる公務員/流山がすごい
《ミステリ》1冊
四日間家族
《文学》3冊
汝、星のごとく/月の立つ林で/クスノキの番人
《ショートショート》2冊
5分後に意外な結末 ベスト・セレクション
5分後に意外な結末 ベスト・セレクション 黒の巻

『汝、星のごとく』、『月の立つ林で』は今年の本屋大賞ノミネート作品。全作感想は以下で別記事化してあります。

個別の感想はブクログにも投稿。

5月に読みたい本

ビジネス系の積ん読がそれなりの数になってきたからGWはそれを少しずつ減らしていきたい。過去の本屋大賞候補作も少しずつ読んでいこうかな。

以上

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