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サラリーマンもお笑い芸人も結構共通点あるな、という話

年末年始に読む本を図書館で探しているときに出会った本。

文庫だし、ちょっとずつ読み進められそうだから、借りてきた中から最初に手に取ったのだが、気づいたら一気に読んでしまった。

南海キャンディーズ・山ちゃんの自叙伝だが、読みながら考えてたことは、「お笑い芸人とサラリーマンって全然違うものだと思っていたけど、結構共通点あるな」ということ。

戦略的に結果を目指すプロセス、良縁・出会いによる支え・成功、分析→改善のサイクルなど、すべての芸人が同じではないだろうけど、少なくとも山ちゃんの仕事への向き合い方やネタ(成果物)の作り方はサラリーマンにも通じるものがちらほら。
人気が出ても、あっさり世間に忘れられるかもしれない恐怖感はサラリーマンにはないけど。

あと、自分に対する良い評価も悪い評価も、周りにぶつけるのではなく、前に進むエネルギーに変えている点は見習うべき点が多々ある。本書中段の「復讐というガソリンたち」でその一部が垣間見れる。強いメンタルがないと折れそうな出来事もエネルギーに変えててすごいなと思う。

南海キャンディーズ結成以前の話にも、南海キャンディーズ暗黒時代の話にも触れていて、かっこ悪いところも客観的に振り返っているのも興味深い。
本のタイトルは、「天才はあきらめた」だけど、常に劣等感を持って飽くなき向上心を持って努力を続けられるのは、一種の天才(才能)だな。

その才能への嫉妬をちらつかせ、せめて結婚するな、という山ちゃんへのメッセージをオードリー・若林があとがきで書いてるんだけど、この2人が2019年に立て続けに伴侶を得ているという本が出た後の状況も含めて、非常に秀逸なオチ。【補足:本書は2018年7月発売】
独身のクリスマスにこの本を読んで、このあとがきを見たら、最後本投げてたかも笑

おわり


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